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2019年6月27日(木)

小池祐貴『遅く走って急成長!』「いだてん」たちの”つぶやき” -第7話-

陸上担当の記者やディレクターが発信する「いだてん」たちの”つぶやき” 。

今回は去年のアジア大会男子200mで優勝、今シーズン100mの記録を10秒04まで伸ばし躍進する小池祐貴だ。急成長をみせる24歳、その裏には独特の練習方法があった。

昨日の自分よりも強くなる

去年、すい星のごとく短距離界に名をとどろかせた小池。6月の日本選手権100メートルで4位に入ると、得意の200メートルでは2位。アジア大会代表の座をつかんだ。

8月にジャカルタで行われたアジア大会では、自己ベストを更新する20秒23の記録で優勝。活躍が評価され、日本陸連の年間表彰で新人賞を獲得した。

アジア大会で金メダル (去年8月)

小池には口癖がある。試合後のインタビューでは“昨日の自分よりも、1レース前の自分よりも強くなる”とよく語る。まさに、有言実行の活躍をみせた1年となった。

小池祐貴選手

今までにないぐらい陸上競技に本気で取り組んで、あらゆるところで努力してきたので。


その結果(アジア大会で)実を結んだのでうれしかったです。

飛躍の秘密は"独特の練習"にあり!

小池の練習を見ると、驚かされることがある。取材した日は300メートルを2本走る練習メニューが組まれていた。

200メートルを20秒前半で走る小池であれば、300メートルを30秒台前半で走るのは容易だ。しかし、あまりスピードを上げずに走り始めた。設定タイムは42秒。100メートルあたり14秒という非常にゆっくりとしたペースだ。

この遅さにこそ、小池の飛躍を支えたヒントがある。

小池祐貴選手

あえて遅く走ることでフォームの確認をしているんです。遅く走ってもブレーキがかからないように意識して走っています。


遅く走るより速く走る方が楽なんですけどね。

この練習方法を推奨しているのが、小池を去年から指導する臼井淳一コーチだ。

走り幅跳びでオリンピックに2大会出場、ロサンゼルスオリンピックでは7位入賞した経歴を持つ。

臼井淳一コーチ

今の陸上競技の選手たちを見てみると、速く走らないと速くならないと思っていると思うんですよね。


まずはゆっくりしたスピードで、正しい足の運びや腕の動きとかをまず身につけて、それができるようになったら徐々にスピードを上げていけばいいんです。足の接地とか体重移動とかは、速い動きだとごまかせてしまうんですよ。だけど、ゆっくり走るのは本当にきついんで、あえて遅い動きでやっています。

リレーメンバーの主軸へ

去年から今年にかけて、日本代表のリレーメンバーとしてもその地位を不動のものにしつつある小池。日本が銀メダルを獲得した北京オリンピックの400メートルリレーの映像もよく見るという。リレーにかける思いも人一倍だ。

大阪ゴールデングランプリ

小池祐貴選手

基本的に陸上競技は1人でする競技で、トラックに立ったら1人っていう感じなんですけど、リレーに関しては唯一というかみんなで楽しんで競技するものという感覚なので楽しいですね。


レースが終わって結果を出したときの喜び方っていうのも、チームでまとまって喜べるというのも違いますし。

先日横浜で行われた世界リレー大会では3走を任された。しかし、4走の桐生とのバトンパスに失敗しまさかの失格となった。

世界リレー大会 男子400mでバトンミス 

それでも1週間後の国際大会ではすぐに修正、日本チームの優勝に貢献した。小池が目指すのは、どの走順を任されても走ることのできるユーティリティなスプリンターだ。

小池祐貴選手

任された走順を走るというのが大事で、この走順が空いたから誰か走れる人いない?という時に“どこでも走れますよ”っていう選手が絶対必要になってくるので。


どの走順でもそれ専用の準備というか、スタートは苦手ですけど1走をやれと言われたらスタートに全力で取り組んで、遜色ない走りをしたいという気持ちは持っています。

2強に立ち向かう

今週から始まる日本選手権。小池は100メートル、200メートルに出場予定だ。中でも重きを置くのが、9秒台決着が期待されている100メートル。

サニブラウン アブデル・ハキーム、桐生祥秀の間に割って入ることができるのか。日本選手権への意気込みを聞いた。

小池祐貴選手

100メートルに関しては、そこそこ順調にできてると思います。今、自己記録が10秒04ですけど、同じ条件でもう1回走れたらだいぶ記録も伸びるだろうな、もう1回走ればという感覚はあります。


日本記録のタイムを見ていても、そんなに手が届かないなとかすごいステージが違うなとかっていう感覚はしていません。

山本脩太

スポーツニュース部記者。平成22年入局。高知局・広島局を経て現所属。ピョンチャンオリンピックではスキー担当。中高時代は陸上部。中学では1500mから始めたが、高校卒業時には400mの選手になっていた。

伊藤悠一

スポーツ番組部ディレクター。平成24年入局。和歌山局を経て、スポーツ番組部で陸上・野球などを担当。自身も大学時代は競走部(陸上部)に所属し十種競技の選手。自己記録は6009点。座右の銘は「人生送りバント」。

                   
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