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2019年4月1日(月)

覚えておきたい!!応急処置の新常識 "RICE"

スポーツとは切っても切れないのが「けが」。

小さなすり傷なんて日常茶飯事。さらに捻挫や骨折など、完治に時間がかかるけがの危険もスポーツとは隣り合わせです。

そこで大切になってくるのが「応急処置」

医療機関にかかる前に、素早く正しい応急処置を行うことで、回復までの時間が早くなる場合もあるんです。

ということで、今回は医学博士の石川功治先生に正しい応急処置の方法を教えていただきました。今まで常識だと思っていたことも、実は間違っているかもしれません。

監修者  医学博士 石川 功治

小児科医として33年、子供のぜんそくやアトピー性皮膚炎など幅広く診療を行っている。
メディア監修多数。

応急処置の基本“RICE”とは?

スポーツ外傷に関わらず、一般的なけがの応急処置の基本として提唱されているのが「RICE」という処置方法です。

Rest(安静)
Icing(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)

の頭文字をとって、”RICE”です。

医療機関にかかる前に行う応急処置の第一段階として、患部の安静、氷でのアイシング、テーピングなどによる圧迫、心臓より高い位置に挙上する(高く持ち上げる)ことで、内出血や腫れの助長を防ぎ、のちの治療を軽減したり、完治を早めたりする効果が期待できます。

文部科学省の「学校における体育活動中の事故防止について」の報告書の中でも応急処置の方法として記載があります。

では実際に、スポーツ中に起こりやすいけがにはどのような応急処置を行えばよいのかをご紹介します!

救急箱にはラップが新常識!すり傷の応急処置

軽度なモノから、重度なものまで最も起こりやすいすり傷。昔のような処置では治りが遅くなるかもしれません!

<応急処置の旧常識>

傷口を消毒液で殺菌し、時にはガーゼを当て、ばんそうこうを貼付すれば処置完了!

<応急処置の新常識>

傷口から染み出てくる体液を活かし、傷口を湿った状態に保つ「湿潤療法」(モイストヒーリング)が鉄則!

まずは傷口を水道水で洗い、消毒はせずにラップで覆うことで最も簡単で効果のある応急処置が完了です!

これからは救急箱にはガーゼではなく、ラップを入れておくのが良いですね!

打撲・捻挫・骨折の違いを見極めるべし!

多くのスポーツが、走る・飛ぶなどの動きを伴いますが、激しさが増せば増すほど、捻挫や打撲の危険も増していきます。

打撲

まずは打撲の応急処置についてご紹介します。うちみとも呼ばれ、程度によって症状に差がありますので、その場の処置だけでなく経過観察もしっかりとしましょう!

<応急処置の旧常識>

コールドスプレーや冷湿布で冷却をする。

<応急処置の新常識>

コールドスプレーなどでは冷却しきれない場合があるので、アイスパックや氷で患部をしっかり冷却しましょう!さらに痛みが強い場合には、鎮痛効果のある湿布を貼付すると良く効きます。

時間の経過とともに腫れがひどくなる場合や、頭部の打撲の場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

捻挫・骨折

続いては捻挫・骨折の応急処置です。捻挫は打撲とは違い、関節付近のじん帯を損傷することをいいます。

こちらも程度や処置によって、回復の早さが大きく変わってきますので要注意です!

<応急処置の旧常識>

湿布を貼り、包帯などで固定しておく。

<応急処置の新常識>

まさに“RICE”を行うべきです。氷でしっかりアイシングをし、できるだけ心臓より高く上げて安静にしましょう。また、骨折が疑われる場合は、添木になるようなものを当てて包帯などで固定(腕・肩・ひじの場合は三角巾で支える)し、早めに医療機関を受診しましょう。

骨折の場合は、捻挫と違い、患部が短時間で腫れてくるのが特徴です。痛みの程度をうまく伝えられない子供などの場合、しっかりと患部を見てあげることが大切です。

鼻血を早く止めるには、ティッシュには軟膏を付けるべし!

少し顔を打ってしまうなどの状況でも出てしまう鼻血。なるべくはやく止めるにはどうすればよいのでしょうか?

<応急処置の旧常識>

ティッシュを鼻に詰め、上を向いて頭の後ろを叩く。

<応急処置の新常識>

ティッシュに軟こう(ワセリンなどなんでも可)を多めにつけ、鼻に詰めると、確実に早く鼻血が止まります。

または、鼻をつまみ、座らせて下を向かせ、目と目の間のおでこを冷やすと5分程で鼻血がとまります。

これらの方法でも止まらなかった場合は、医療機関に連絡・相談しましょう!

急に子供が痛がり始めた?肘内障を疑ってみて!

最後にご紹介するのが、小学生以下の子供に見られる肘内障(ちゅうないしょう)です。

スポーツの場面はもちろん、日常生活の場面でも見られる外傷で、いわゆるひじが抜けた状態になります。

走りだした子供の腕を引いたら、腕を動かさなくなり痛みを訴え始めた…なんて状況になったら要注意!両腕でなく、引いた腕のみこのような症状を訴えた場合、肘内障を疑いましょう。

ひじの関節が抜けて“ブラン”としている状態

肘内障が治って動かせるようになった状態

固定し、湿布を貼っても、亜脱臼した関節が元に戻ることは少ないので、症状が出た時点で医療機関を受診してください。

基本の応急処置“RICE”はあくまで処置の第一段階なので、早めに医療機関を受診するのが一番の治療です!

肘内障のように、応急処置が効果をなさない場合もありますので、十分に注意してください。

楽しく、安全にスポーツをしましょう!

                   
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