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2019年1月23日(水)

"ラグビー精神"をラオスへ

今年、秋に日本で開かれるラグビーワールドカップ。そのレガシーを作ろうという取り組みが東南アジアのラオスで行われました。

そこでは、出場チームがキャンプを行う大分県別府市が参加し、障害者と健常者が共に生きる社会を実現するため、ラグビーが大切にする2つの精神が伝えられました。

「ノーサイド」と「ワンフォーオール・オールフォーワン」

本州とほぼ同じ大きさの国土におよそ680万人が暮らすラオス。

障害者と健常者がいっしょにラグビーを楽しんでいました。スポーツの力で開発途上国の未来を切り開いていこうという日本の事業、「スポーツ・フォー・トゥモロー」の参加者です。

アジアで初めて開催されるラグビーワールドカップ。日本ラグビー協会は、大会が社会を変えるきっかけにしたいと考えています。

ラオスで取り組んだのは、共生社会の実現。キーワードはラグビーで大切にされる2つの精神です。

向山昌利さん (日本ラグビーフットボール協会)

ラグビーの価値である“ノーサイド”と“ワンフォーオール・オールフォーワン”を伝えていきたいです。


“ノーサイド”というのは、僕らラグビーの中では試合に勝った負けたとか勝者敗者なくみんなでリスペクトしましょうと。


誰もが参加できる社会を作るときに、そういった考え方が重要になります。

相良俊也さん

大分県別府市の職員でラグビー経験者の相良俊也さんは、別府市がワールドカップで、ニュージーランドなど強豪チームのキャンプを受け入れることから今回の事業に参加しました。

相良俊也さん

別府と大分が中心となって、活動の一助になりたいと相手方に伝えたいです。

ラオスには"障害者の社会参加を阻む偏見"が

ただ、ラオスにはこんな偏見があります。「障害を持って生まれたのは、前世で悪いことをしたから」。障害者の社会参加を阻んでいます。

こうした現状を少しでも変えたい。相良さんたちは、障害者と健常者が一緒のチームでタグラグビーという、ぶつかり合いのないラグビーを楽しむ機会を作りました。

タグラグビーのパスは、回転しないようにまっすぐ投げるのがこつ。それが基本です。

ヌン・ユンテラットさん

参加した障害者のひとり、聴覚に障害を持つヌン・ユンテラットさんです。

ヌンさん「健常者と一緒にスポーツをするのが初めてなので、とても緊張しています」。

相良さん「緊張しなくていいので楽しみましょう」。

障害者と健常者 "もっと一緒にスポーツを"

しかし、試合が始まるとコミュニケーションがとれず、ボールを遠くで見守る場面が続きました。

それを変えたのが、相良さんの声援。耳が聞こえなくても気持ちが伝わりました。

初めて会ったチームメートとも打ち解けることが出来ました。

そして、味方のトライを演出。チームのために貢献するワンフォーオールを実戦できました。

試合終了後には、互いをたたえ認め合うノーサイドの光景が広がっていました。

ヌン・ユンテラットさん

わくわくしたし、うれしかったです。障害者が健常者と一緒にスポーツをやる機会をどんどん作ってほしいです。

健常者も気持ちに変化がありました。

参加した男性

健常者も障害者も一緒に楽しむことができることがわかりました。


それが“ワンフォーオール・オールフォーワン”や、“ノーサイド”というスローガンだと思います。

ラグビーで社会を変えよう

障害のある・なしを忘れてタグラグビーを楽しんだラオスの人たち。参加者の表情を見て相良さんは今回の取り組みの意義をかみしめていました。

相良俊也さん

相手を思いやって1人がみんなのためにという考え方は、これからラオスが発展していく中でラグビーにかかわらず、スポーツにかかわらずみんなが大切にしてもらいたい考え方ですね。


草の根の活動なんですけれども、この考え方がラオスに広がっていったら最高ですね。

ラグビーで社会を変えようという今回の取り組み。今年のワールドカップに向けて続いていきます。

宮本 陸也

平成30年入局の1年生 
千葉県出身。大分局では警察を担当。大学ではラオス語を専攻し、1年間の留学経験あり。休日は地元のフライングディスクのチームで活動。

                   
※NHKサイトを離れます

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