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2018年12月11日(火)

マラソン人類最速の男・キプチョゲが明かす成功のメソッド

ことし9月のベルリンマラソン、世界を驚かせる記録が生まれました。ケニアのエリウド・キプチョゲ選手が、それまでの世界記録を1分以上縮める2時間1分39秒というタイムをたたき出したのです。この記録は、今年日本新記録を更新した大迫傑選手のタイムを4分以上も上回るものです。

リオデジャネイロオリンピックでの金メダル獲得を含め、11戦10勝という驚異的な成績を残し、マラソンで世界の頂点に君臨するキプチョゲ選手。先月来日した際に単独インタビューし、その速さの秘密に迫りました。
(サンデースポーツ2020 12月2日放送から)

東京の文化に触れたい

現在34歳のキプチョゲ選手。11月、オリンピックが行われる東京で文化に触れたいと、茶道を学んでいました。着物を身にまとい茶道に向き合う中で感じた、競技との共通点を語りました。

キプチョゲ選手

茶道は「準備」を重んじるのが特徴ですね。

ベルリンで見せた恐るべきペース配分

今年9月のベルリンマラソン。キプチョゲ選手は、それまでの世界記録を1分以上縮める2時間1分39秒というタイムをたたき出し、世界を驚かせました。

注目すべきはそのペース配分です。

前半から1時間1分台の超高速ペースを刻みます。そして、疲れが見え始めるはずの後半。前半のペースを30秒以上上回る、驚異的な速さを見せました。

なぜ、異次元のスピードで走り切れるのか。キプチョゲ選手がその秘密を語りました。

キプチョゲ選手

私の体を支配しているのは“マインド”です。体が止まりたいと思っても、マインドが足を動かし続けてくれるのです。

環境が強靭なマインドを生む

キプチョゲ選手の強靭な“マインド”は、その練習環境がはぐくんでいました。練習拠点は祖国ケニアの、標高2200メートルのグレート・リフト・バレーと呼ばれる地域です。

ケニアには貧しい暮らしから抜け出そうとおよそ5千人のランナーがプロを目指しています。練習コースは舗装されていない山道。キプチョゲ選手は、無名だった10代のころから、起伏の激しい山道で脚力を鍛えてきました。

リオオリンピックでの金メダル、そして世界記録をも樹立したキプチョゲ選手。しかし、富と名声を手に入れた今も、若い選手と衣食住を共にし、練習を続けています。

キプチョゲ選手

今の環境を代えようとは思いません。謙虚な生活と、素直でいることが走る上で最も重要なのです。

準備こそすべて

キプチョゲ選手が日々の練習の中で大切にしていること。それはレースに向けた周到な「準備」だと言います。練習を終えると、気付いたことや課題をメモし、次の練習につなげるのです。

今回の来日に合わせ、キプチョゲ選手は日本の実業団や学生のトップ選手と一緒に練習を行いました。自ら積極的に声をかけ、マラソンへの向き合い方、そして準備を重視するその「哲学」を伝えました。

キプチョゲ選手

最も大切なのは勝ち負けではなく、計画を立てて「準備」することなのです。マラソンで成功したければ、そこに妥協は許されません。きちんと準備ができていれば、勝利はおのずとついてきますよ。

さらなる高み 「2時間切り」へ

キプチョゲ選手は今、さらなる高みを見据えています。それは、人類には不可能だと言われていたマラソンの「2時間切り」です。

去年、道路の勾配などの影響を受けないF1サーキット場では、非公認の記録ながら42.195キロを2時間0分25秒で走り切っています。長年培ってきた強靭なマインド、そして目標を見据えて取り組む周到な準備によって、キプチョゲ選手はマラソンの歴史をさらに塗り替えようとしています。

キプチョゲ選手

2時間の壁は、必ず突破できます。人間に限界はないからです。自分を信じることができれば、不可能はないのです。

                   
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