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2018年10月10日(水)

石川遼、27歳 日本オープンへ苦闘の日々に密着

10月11日から行われる、「ゴルファー日本一」を決める国内最大のトーナメント、「日本オープン」。

今シーズン、5年ぶりに国内ツアーに復帰したものの、まだ優勝のない石川遼選手は、10代の頃の輝きを取り戻そうと試行錯誤を繰り返しながら、日本オープンに臨もうとしています。

国内メジャー大会初優勝を果たせるのか。
鍵となるのは、“代名詞”のドライバー。
石川選手の苦闘の日々を追いました。

自分らしさを取り戻すための再出発

日本オープンを前に、石川選手は大会に臨む心境を語りました。

石川遼選手

「自分なりに」日本オープンをプレーする。
「自分なりの方法」で日本オープンを戦うということに、全てが入っている気がします。

石川選手は、その「自分らしさ」を取り戻すために、日本での再出発を切りました。

自分を貫いていた10代のころ

16歳でプロ宣言した、2008年の日本オープン。
石川選手のゴルフは、日本中を沸かせていました。

パー4のホールのティーショット、同じ組の選手がアイアンを選択する中、石川選手はドライバーで直接グリーンを狙い、300ヤードを飛ばします。

リスクを恐れずドライバーを振り抜くゴルフを貫き、堂々の2位に入りました。

10年前は「遼くん」フィーバーに沸いた

石川遼選手

2008年、プロ1年目の日本オープンで2位になったんです。
その時は、すごく信念を持って、やっぱりまずプロでやっていくために、自分の場合ドライバーで飛ばして、曲がらないっていうところを、ずっと求めてやっていました。

自分を見失ったアメリカでの挑戦

石川選手は史上最年少賞金王に輝き、21歳で世界最高峰・アメリカPGAツアーに乗り込みます。
そこで目の当たりにしたのは、桁違いのパワーを持つ強者たちでした。
飛距離300ヤードをゆうに超え、さらに正確性も兼ね備えています。

徐々に狂っていったスイング

石川選手は、彼らと肩を並べたいと、次から次へと新しい練習法に手を出した結果、本来のスイングを大きく狂わせていました。

自慢のドライバーはことごとく曲がるようになり、攻めのゴルフへの自信はすっかり消え失せました。

しまいには、ティーショットでドライバーを握ることさえ怖くなったといいます。
そして、5年間守っていたツアー出場権を失い、日本へ帰国することになったのです。

失意の帰国を余儀なくされた

石川遼選手

自分は変われないのに・・・カメレオンみたいになってしまった感じはしますね。
自分はカメレオンではないのになれると思って、変わろうとしてるけど全然変われないから、結局バレてしまうというか。

自分のゴルフを作り直す

帰国した石川選手は、確固たる自分のドライバーを作ると心に決めました。
用いるのは、ゴルフボールより一回り大きく、柔らかいボール。

抵抗が大きいため、ボールの芯を振り抜かないと、真っ直ぐ飛びません。
ドライバーを振り抜き、真っ直ぐ飛ばす。このスイングを体に覚え込ませます。

石川遼選手

ドライバーで振り切っていくと言うことにしっかりと集中していく。
振り切ったか振り切れなかったかというところが、次につながっていくんじゃないかと思います。

脳裏に浮かぶのは、10年前、迷うことなくドライバーで攻め続けていた頃の自分でした。


石川遼選手

ミスのことを考えていないという時期が、プロ1年目2年目はあったので、それと今では全く違うと思うんです。
今、その当時に戻りたいと思っても戻れないので。
ミスが怖いとか、どうしようとかって思いがある中でトライしていくのが今なので。
まあ正直10年前よりもやっていてきつい部分もありますけど、それを続けていくのが自分のここにいる意味かなと思います。

地道な練習の中で

5年ぶりの国内ツアー。優勝はなく思うような結果は残せていません。
それでも、ミスを恐れずドライバーを振り抜くことに徹しています。
ラウンド中、歩きながらもドライバーを手に、スイングのイメージ作りを繰り返しています。

暗闇の中でも練習を続ける

試合後の練習場。スマートフォンの明かりを頼りに、ひたすら地道な反復練習を続けていました。

練習を終え、石川選手がカメラに近づき、話しかけてきました。

石川遼選手

何か撮っていてためになりますか?
単調な毎日なんで。僕的には普通で何もない日々だから。
見ている人とかどう思うんだろうなって。


石川選手は、一日一日、ひたむきな努力を重ねていました。

大事な場面で恐怖が顔を出す

ツアー6戦目、真価が問われる大会に臨みました。
日本オープンと並ぶ国内メジャー大会のひとつ、日本プロゴルフ選手権。

3日目、首位と6打差の18位。優勝争いに食い込むため、ビッグスコアを狙いました。

しかし、ドライバーは大きく右へ。
この日、12回ドライバーを握り、実に4回を右に曲げました。

石川選手のスイングを再現したCGです。
ドライバーが右に曲がるとき、上体が起き上がり手が遅れ、フェースが開いたままボールを打ち出しています。「置きにいこう」という意識が働き、ドライバーを振り抜けていないのです。

石川遼選手

あんまり言いたくないんですけど、怖いんですよね。
だいぶきついです。逃げることはできるんですけど、逃げずにやっていって打ちのめされるっていうのがきついです。
でももう、打ちのめされていかないと、そこは必ず通らないと行けない道かなと思うので、今はその旅というか・・・そんな感じですね。

苦闘の日々は続く

どうすれば重圧のかかる場面でも、恐怖に打ち勝ち、振り抜くことができるのか。

体の動きを一つ一つ確認し、ひたすら試行錯誤を重ねます。

ある1球を打ったとき、石川選手が自分に言い聞かせるようにつぶやきました。

何も考えないほうがまっすぐいく。何も考えないほうがまっすぐいく。

栄光と挫折の10年間を過ごし、27歳となった石川遼選手。

近道のない苦闘の日々を続けています。

石川遼選手

もう自分の弱さしかないですね。悔しくてしょうがないです。
置きに行くようなスイングばかり練習しているのならわかるんですけど、普段そういう風に練習していない選手が、大事な場面になっていきなり置きに行くってことをやっても、うまくいくわけがない。
なのにそれをやっちゃう自分がいるというのが信じられないし、何を考えているんだろうって。
徹底的にこの形を一生変えないくらいの、死んでも変えないくらいの気持ちでやらないと、また怖がりますからね。



石川選手が今シーズン初優勝、そして初の日本一を目指す日本オープンは、10月11日から4日間行われ、NHKで連日生中継します。

                   
※NHKサイトを離れます

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