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2018年9月3日(月)

金メダルのウラに暑さ対策あり! 競歩チーム 2020への秘策とは

2018ジャカルタ アジア大会、男子50キロ競歩で金メダルを獲得した勝木隼人選手。
気温30度を超す暑さとの戦いとなったレース。
競歩日本代表チームは、このアジア大会を2年後の東京オリンピックの「プレ大会」として、周到な準備をして臨みました。
勝木選手の金メダル獲得の裏にあった戦略とは。レースの裏側に密着しました。
(サンデースポーツ2020 9月2日放送から)

レース3日前 作戦は始まっていた

レース3日前の早朝午前6時。
競歩のコースで気象データを計測している人たちがいました。

彼らは、日本陸上競技連盟に協力する気象会社の担当者たち。
実際に競技がスタートする時間に合わせて、暑さ対策に必要なデータを集めていたのです。

1分ごとの温度や湿度、風の向きや強さ、さらに太陽の位置も記録します。
4日間にわたって集めたデータから、レース当日にコースがどのような暑さになるのか予測。
その結果、レース開始から2時間後の午前8時には、コース全面が日なたになり、気温は30度近くまで上昇することがわかりました。

日本陸連科学委員兼ウェザーニューズ・スポーツ気象チーム 浅田佳津雄さん

同じ28度でも、直射日光かどうかで選手が感じる暑さは変わってきます。(レース当日は)8時を過ぎたら太陽が上がって日なたになり、一気に暑さを感じるはずです。

午前8時からの暑さ対策が、勝負を左右する。この予測にあわせて、チームは準備を進めていきました。

徹底した暑さ対策でレースに臨んだ日本チーム

レース当日。日本代表は、予測をもとに暑さ対策をレースに臨みました。

黄色の丸印の部分に三角形の穴が

勝木選手のユニフォームには、自らあけた三角形の穴が。通気性をよくして、熱を外に逃がしやすくするのが狙いです。

午前6時、レースがスタート。
この時気温は25度。

そのころ給水所では、コーチたちが作戦に合わせた準備を進めます。

細かくドリンクの温度を計測する

選手に渡す特製ドリンク。氷につけて冷やしたり、逆にジャージのポケットに入れて暖めたりと、微妙な温度調整をはかります。
選手が事前に希望していた温度にきめ細かに調整して手渡すためです。

帽子も冷やす!

さらに、体を冷やすことを好む勝木選手には、氷入りの帽子を準備していました。

勝負所とにらんだ午前8時

レース序盤、その後の暑さを見越した勝木選手はペースを抑えます。

そして、勝負の鍵を握るとにらんでいた、午前8時。

予測通り、コースの全面がほぼ日なたになります。
気温は一気に29度を超えました。

30キロ過ぎ、用意していた氷入りの帽子をかぶった勝木選手。ここからペースを上げます。

一方ライバルたちは暑さに苦しみペースダウン。

残り10キロを切って1位に上がった勝木選手は、そのまま逃げ切って優勝。
2年後へ大きな手応えを掴みました。

見事金メダルを獲得した勝木選手

勝木隼人選手

いろいろな対策を初めてレースでやってみたんですが、明らかに効果が出ていると感じました。
もしこれくらいの暑さであれば、全然レースは出来るなと思いました。

日本陸連科学委員長 杉田正明さん

今日は”仮想東京五輪”に近い環境だったと思います。
今回のデータをもとに、2年後へもう一度対策を考えたいと思います。



2年後の東京オリンピックでは、厳しい暑さ対策を想定して開始時間を変更した競技がいくつもあります。

競歩に加えて、マラソン、ゴルフ、トライアスロンなどは早朝から、サッカーや馬術、スポーツクライミングは夕方の開始が予定されています。

ただ、早朝スタートだった今回のアジア大会で、周到な対策をした勝木選手が優勝したように、試合時間が変更されたとしても、競技中の暑さ対策が勝負の鍵を握ることになりそうです。

                   
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