読み込み中です...

2018年8月31日(金)

陸上総括 新星登場、東京五輪に向け課題も

ジャカルタアジア大会、陸上は金メダルを6個獲得し、日本陸上競技連盟の4個という目標を上回りました。

オリンピックの「花形競技」の1つ、陸上。“新星”の登場や周到な準備が実を結んだ一方で、東京オリンピックに向けては女子短距離陣の底上げや新たな選手選考への対応といった難しいかじ取りが求められることになります。

金メダル6個は良い意味で「想定外」

全競技が終わったあと、日本陸連の強化委員長で日本代表の麻場一徳チームリーダーが取材に応じました。

日本陸連が目標としていた金メダルは4個。具体的には、男子マラソン、男子10種競技、男子50キロ競歩、男子400メートルリレーの4つで、男子200メートルと男子棒高跳びは良い意味で「想定外」だったことを明かしました。

“新星”小池祐貴選手

このうち男子200メートルの小池祐貴選手はオリンピックの出場経験はなく、アジア大会初出場で金メダルに輝きました。

7月にマークした自己ベストを更新しての金メダルは、まさに「伸び盛り」、「新星」という表現が適切だと思います。競技終了後のコメントからは「伸びしろ」の大きさが伺えました。

小池祐貴選手

無我夢中になっちゃって最後まで力んだんですけど、押し切れてよかった。もっとしっかり冷静にレースを運べていればもっといいタイムが出たかもしれない。

力んでしまい必ずしも冷静ではなかったレースにも関わらず、最も輝く色のメダルを取った23歳。

麻場チームリーダーは「男子の短距離界に新しい刺激ができた。また1つレベルアップできる要因になるのではないか」と大いに評価しました。

実った暑さ対策

保冷剤を受け取る井上大仁選手(写真中央)

男子のマラソンや50キロ競歩では、同じ高温多湿の東京を見据えた暑さ対策も功を奏しました。

レース中に保冷剤を手に持って走ったり、ウエアに小さな穴をみずから空けたりと、一見、小さな工夫に見えますが、「暑さ対策をしっかりしてきた」という自信から競技に集中でき、好成績につながったと思います。

底上げが求められる女子

一方、麻場チームリーダーが銀メダルのマラソンや銅メダルの7種競技などを「新しい勢いもある」と評価しながらも、「ちょっと元気がなかった」と話したのが女子です。

特に短距離では長年エースとして活躍してきた30歳の福島千里選手が100メートルでは予選敗退、200メートルやリレーはアキレス腱の痛みのため欠場しました。

2年後に向けては福島選手の巻き返しはもちろん、「ポスト福島」の成長や全体的な底上げが求められます。

競技団体ぐるみでの強化や育成を

また、東京オリンピックの参加資格については、世界ランキング上位の選手が優先的に出場できる制度が始まります。オリンピックの出場に向けてランキングを上げるために、今後はこれまで以上に海外のレースに積極的に出場して結果を残していくことが重要になります。

麻場チームリーダーは「戦略的に海外に出たらいいのか、国内で実績を積み重ねていけばいいのか。選手というよりわれわれスタッフがきちっと道をつけてあげられるかだ」と話し、地元開催のオリンピックに多くの選手を出場させるため、競技団体ぐるみの戦略が必要となることを強調していました。

東京オリンピックで「“陸上ニッポン”ここにあり」という存在感を示すために。
まずは、アジア大会の詳細な分析と、それを踏まえた強化や育成の明確な方向性を示し
実践していくことが大切だと言えそうです。

佐藤滋 記者

スポーツニュース部

                   
※NHKサイトを離れます

関連記事

    人気の記事ランキング

      記事ランキングをもっと見る

      最新の記事