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2018年8月30日(木)

インスタ映え?!新競技"パラグライダー"

青く澄み渡った大空に、カラフルなグライダーがふんわりと浮かぶ、この光景!

これが「パラグライダー」です。今回のアジア大会で初めて採用されました。上昇気流に乗って自然を感じながら、大空を自由に飛び回るスポーツです。

インスタ映え?!しますね~。

2つの種目「アキュラシー」と「クロスカントリー」

今回のアジア大会、「パラグライダー」は2種目が行われています。

【アキュラシー】

スタートから離れたところに設置された(今大会は1200メートル先)、直径2センチの「ターゲット」に向かって飛び、いかに近い距離で降りられるかを競います。

選手の足の裏が地面に着いた瞬間が着陸と判断され、膝や腕などが着くと、失敗となります。
風や距離を計算しながら、目標地点まで、いかに正確に操作できるかがポイントで、着陸の精度を競います。

【クロスカントリー】

気象条件に合わせてコースが決められ、そのコースをいかに短時間で飛べるかを競います。今大会でのコースの長さは、約10キロ~約30キロ。

刻々と変化する気象条件に柔軟に対応しながら、上昇気流に乗ってどれだけ速く進めるかが見どころです。

日本からどんな選手が参加している?

日本からは、男子5人、女子3人の合計8人の選手がエントリー。男女を通して、最年少が岩﨑拓夫選手で35歳。最年長は56歳の中川喜昭選手です。

平均年齢は44歳と、20代や30代が多い他の出場チームと比べると、ベテラン揃いのメンバー構成です。選手たちの職業はさまざま。スポーツ用品店やIT企業の会社員、通信会社の社員など。

女子には世界チャンピオンも

平木啓子選手

「クロスカントリー」女子団体に出場した平木啓子選手は、北海道出身の55歳。

40歳から競技を本格的に始めた異色の経歴ながら、2009年と2013年には、ワールドカップでチャンピオンに輝いた実力者です。

男性にも劣らぬ持久力に、どんな悪天候でもしぶとく飛び続ける姿から、周囲からは「アニキ」と呼ばれて慕われているそうです。

私が注目したのはアフガニスタンの選手

今回のアジア大会に出場した世界各国の出場選手の中には、女性の社会進出のために、飛び続けている選手がいます。

アフガニスタン代表のリダ・フズリ選手(24)です。リダ・フズリ選手はアフガニスタンでは初めての、女子のパラグライダー選手です。

リダ・フズリ選手

アフガニスタンでは、2001年に崩壊したタリバン政権の下で、女性は1人で外を歩くことが禁止されていたほか、働くことや教育を受ける権利もありませんでした。

政権が崩壊した後は、社会で活躍する女性も増えてきていますが、アフガニスタンではいまだに、女性への偏見や差別が残っているといいます。そんな中、スポーツを通じて女性を勇気づけ、社会進出を後押ししたいと、リダ・フズリ選手は空を飛び続けています。

「私の姿を通して、女性たちが戦争の悲しい記憶を忘れ、スポーツを楽しんでほしいし、アフガニスタンの女性が世界で活躍できるということを知ってほしい」。
リダ・フズリ選手の思いです。

今回のアジア大会では、着地に失敗して脊髄を損傷するケガをしてしまい、残念ながら結果を残せませんでしたが、彼女の今後の活躍に期待する多くの人たちのためにも、また羽ばたいてほしいと思います。

日本は「クロスカントリー」団体で 男子が金・女子が銀に

呉本選手、上山選手、岩﨑選手、廣川選手、中川選手(左から)

今月25日~29日に行われた「クロスカントリー」種目の団体で、日本は男子団体が金メダル、女子団体が銀メダルを獲得しました。

競技は5日間にわたって行われ、初日、男子団体は選手3人がコース途中で着陸してしまい4位、さらに女子団体は、山下敦子選手が着陸時に転倒して手首を骨折するなどのアクシデントに見舞われましたが、翌日からは本来の調子を取り戻し、順位を上げていきます。

そして、最終日。

男子団体は前日までの成績がトップでスタートするも、天候のコンディションが優れず、3人がゴールまで飛べずに途中で着陸してしまう、まさかの展開に。

ただ、最年少、岩﨑選手のトップでのゴールなどで、2位のネパールの追い上げを僅差でかわし、金メダルを獲得しました。

日本代表の岡芳樹監督は、「アキュラシーでは結果が出なかったが、クロスカントリーの団体で結果を出すことができて、満足している」と話していました。

呉本圭樹選手

競技初採用での金メダルはすごくうれしい。日本チームは平均年齢が高く次の世代も考えなければならない。若い人たちにもパラグライダーの認知度が上がってほしい。

一方の女子団体。
ミスが許されない中、2人がゴールを決め、銀メダルを獲得しました。

望月奈緒選手(左) 平木啓子選手(右)

女子選手では個人トップの成績でゴールした平木選手。

「金メダルを目指して攻めて飛んだ。大会自体の成功が嬉しいし、支えてくれたスタッフの皆に感謝している」

また、試合後に更新されたブログでは、「次は金メダル目標に、またみんなで頑張りましょう!!」と早くも次を見据えていました。

パラグライダー日本代表選手たちが、次に目指すのは「クロスカントリー」の日本選手権。9月21日~24日に茨城県石岡市で行われます。

そして来年8月にはマケドニアで世界選手権が行われます。選手たちのさらなる飛躍に期待したいと思います。

関谷智 記者

アジア大会デジタル取材班
徳島放送局(平成27年入局)
パラグライダー、すごくやってみたいですが、高いところが苦手です。
(写真は富士山頂ですが)

                   
※NHKサイトを離れます

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