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2018年8月20日(月)

バドミントン桃田 完勝の裏に緻密な戦略

“風”を使った桃田

アジア大会でメダルラッシュが期待されるバドミントン。日本勢で最初にコートに立ったのは、今月世界王者になった桃田賢斗選手。世界選手権の銅メダリストをわずか39分で破った裏には計算されつくした作戦がありました。

バドミントンの羽根はわずか5グラム

バドミントンの羽根はわずか5グラム

バドミントンで選手たちが打ち合うシャトルは、水鳥の羽とコルクでできていて、重さは1個5グラムほどしかありません。そのためバドミントンは空調によるちょっとした風の流れにも大きく影響を受ける繊細なスポーツです。

空調の風が勝負のカギ

バドミントンの競技会場「GBKイストラ」

バドミントンの競技会場の「GBKイストラ」は選手たちの間では空調などによる風の影響を強く受けることで知られ、この風の流れの特徴を早くつかむことが勝負のカギを握ります。

試合前の前日練習

桃田選手は前日の練習で「この体育館は風が強くてやりづらい」と話し、コートごとの風向きを探るため、繰り返しショットを打って試合に備えている姿が印象的でした。

リスク回避の“攻め”のスマッシュで第1ゲームを奪取!

試合に臨む桃田選手

試合当日。桃田選手は、打ち上げたシャトルが風に吹かれて奥に伸びやすい、風上側のコートを選びました。風上側はシャトルのコントロールに自信を持つ桃田選手でも、相手コートの奥を狙うショットがアウトになるリスクがあります。

そのため、風の影響を極力避けられる低くスピードがのったスマッシュでゲームを組み立て、21対13で第1ゲームを奪います。

相手のミスを誘発する“守り”で貫禄のストレート勝ち

コートを交代した第2ゲーム。風下側に回った桃田選手は一転して守備を主体にし、相手のミスを誘う作戦に切り替えます。相手コートの奥を狙う大きな弧を描くショットを積極的に打つことで自らの守備の体勢を整える時間を作り、相手の鋭いスマッシュにも対応します。

さらにネットに近い位置に出たことで、相手はスペースの空いた桃田選手の後ろを狙いますが、風向きへの調整が十分にできなかった相手はシャトルが風に流され、アウトになるミスを連発。点差はあっという間に広がり、桃田選手が第2ゲームも21対14で奪ってわずか39分でストレート勝ちしました。

勝因を聞くと「風下と風上、自分と相手のプレースタイルをしっかりと考えた。作戦通り」と手の内を明かしてくれました。またひとつバドミントンの奥深さを教えられた日本の初勝利でした。

酒井紀之 記者

スポーツニュース部記者
バドミントン担当で、桃田賢人選手をはじめメダルラッシュが期待される日本代表を徹底取材

                   
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