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2018年8月16日(木)

フェンシング古俣 五輪期待の"新社会人"

インドネシアでアジア大会が開幕。フェンシング競技にとって重要な大会です。アジア大会で上位に入ることができれば、オリンピック出場の可能性も高くなります。

フェンシング女子エペ日本代表、古俣潮里(こまた)選手。ことし大学を卒業した新社会人です。数々の国際大会に出場し、世界ランキングは現在、日本人2位です。今月開幕するアジア大会に出場。東京オリンピックに向けても期待されています。

父の影響でフェンシングを始め日本代表へ

古俣潮里選手(小学生時代)

古俣選手は、フェンシングの日本代表経験のある父・治久(はるひさ)さんの影響で、小学1年生からフェンシングを始めました。

古俣選手は全身が攻撃の対象の「エペ」の選手

フェンシングには3つの種目があり、胴体のみが攻撃の対象で「突き」でポイントを競う「フルーレ」。上半身を対象に、「突き」に加えて「斬り」の攻撃が加わる「サーブル」。「突き」の攻撃で、全身が攻撃の対象の「エペ」。古俣選手は「エペ」の選手です。

古俣潮里選手(写真 左) 古俣聖選手(写真 右)

古俣選手は、新潟市の自宅の庭に作られたフェンシング場で、2歳年下の弟、聖(あきら)選手と共に腕を磨き、年代別の日本代表として活躍。
さらに全国高校総体で優勝、翌年には大学1年生で世界選手権の女子エペ日本代表に抜擢され、以来、世界の舞台で実力をつけてきました。いまでは、きょうだいで共に日本代表の練習に参加するまでに成長しました。

弟に先駆けて日本代表デビューを果たした古俣選手。先月中国で開かれた世界選手権では自己最高の51位で日本選手トップに入りました。個人戦の世界ランキングは258位から、1年間で一気に66位に上がりました。

西垣ヘッドコーチ

西垣ヘッドコーチ

女子エペは世界的に見ても中国、韓国が世界でナンバー4に入っているので、中国、韓国に勝てるようにこれからは練習していく。そうすれば自動的に上に上がっていける。

成長の中に焦りも

着実に成長を見せている古俣選手ですが、焦りもあります。オリンピックに出場するには、更に世界ランキングを上げなければなりません。接近戦を得意とする古俣選手ですが、力が強く、体格の差がある世界のトップレベルの選手には思い通りの試合運びができません。より戦略的な戦い方が求められます。

古俣潮里選手(写真 右)

右が古俣選手です。剣の先をまわしてフェイントをかけ、相手がつられて一歩出るのを利用して相手を突きます。相手に、自分の思い通りの動きをさせるように誘い込むことがいまの課題です。1つ1つの動きを何度も繰り返して体にたたき込みます。

古俣潮里選手(写真 右)

実践でも、練習のようにフェイントをかけますが、逆に隙を突かれてしまいました。

古俣潮里選手

負けちゃいましたね。ちょっと頭パンクしそうなんですけど。出る、下がると見せかけて、出るとかそういう"だまし討ち的なこと"をやっていかなければというのが反省点ですね。

古俣潮里選手(写真 左)

5本先取で再勝負。フェイントに引き込まれた相手の剣を払いのけ、狙い通りの攻撃が出来ました。

日本代表としての責任

古俣選手はこの春大学を卒業し、新潟に本社をおく建設会社に就職しました。競技に集中できるよう出勤は週に一度。またフェンシングに使う道具の支援なども受けています。古俣選手にとって、この環境は大きな支えとなっています。

古俣選手が働く会社の上司 奥村雄二(本間組・東京支店長)

奥村雄二(本間組・東京支店長)

練習、トレーニングに集中できる環境を作ってあげたいなと。日本を代表する選手として頑張っているすがたを見ると、会社として活力になる。応援しています。

アジア大会や、その先の東京オリンピックが目の前に見えて来たいま、古俣選手は日本代表としての責任を感じています。

古俣潮里選手

もう時間がないので、あらゆるワールドカップ、国際試合、しっかり自分のもってる力を出して、最善の結果を出していかなければなという風に感じます。

いろんなひとの努力と、善意の果てに成り立っている夢だというのがすごく自覚的になれたので。月並みなんですけど、応えられるよう精一杯力を尽くさないといけないなと思います。

古俣選手の新しいことを吸収して強くなろうと頑張っている姿が印象的でした。アジア大会のフェンシング競技は8月19日に始まり、古俣選手は21日の個人戦から出場する予定です。

渡邊尚子キャスター

新潟市出身
NHK山形放送局のキャスターなどを経て、平成30年4月から新潟放送局で主にスポーツ担当のキャスターを務める

                   
※NHKサイトを離れます

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