読み込み中です...

2018年8月15日(水)

"左ジャブ"で目指せ頂点! ボクシング界の新星・堤駿斗

今月18日にジャカルタで開幕するアジア大会。
24年ぶりの金メダルを狙うボクシングに、日本の逸材が出場します。
バンタム級の堤駿斗選手、19歳。
2
年前、日本選手で初めて世界ユース選手権で優勝。プロボクシングの世界3階級王者、「モンスター」井上尚弥選手でも果たせなかった快挙を成し遂げました。
東京オリンピックの前哨戦と位置づけるアジア大会、強い覚悟でリングに上がります。
(サンデースポーツ2020
 8月12日放送から)

「モンスター」越えの偉業を成し遂げた19歳

堤選手がアマチュアボクシング界に衝撃を与えたのは2年前。17歳から18歳の選手が出場する、世界ユース選手権でした。

堤選手(赤)の左ジャブがヒット!

最大の武器は強烈な左ジャブ。
的確にヒットさせてポイントを重ねるスタイルで大会を勝ち上がり、数々の日本選手が跳ね返されてきた世界ユースの壁を初めて打ち破りました。

日本初の世界ユース王者に

そして今年、世界ユース王者、高校6冠のタイトルをひっさげ、ロンドンオリンピック金メダリストの村田諒太選手らを輩出したアマチュアボクシングの名門・東洋大学に入学しました。

名門大学で磨く「左ジャブ」

授業中はまだあどけなさの残る大学1年生の堤選手。

しかし、ひとたびボクシングの練習に入れば、表情は一変。強豪チームの仲間たちと、ボクシング漬けの日々を送っています。

得意の左ジャブで目指すのは、2年後の東京オリンピックです。

堤駿斗選手

「東京オリンピックで、金メダルを取りたいという気持ちで挑んでいます。」

強さを支えてきた父との特訓部屋

堤選手の強さを支えるのは、大学での練習だけではありません。
週末。堤選手は必ず実家に帰り、ある部屋にこもります。

父が作った特訓部屋に今も通う

6畳の部屋の床にマットを敷き、壁にベニヤ板を張った専用の練習部屋。
堤選手は、この部屋で父の直樹さんと、ずっと練習を続けてきました。

独学で世界ユース王者を育てた父

父・堤直樹さん

父の直樹さんは会社員。ボクシングの経験は全くありません。

3人の息子たち(※駿斗選手は次男)が、長男に続き、全員ボクシングにのめり込んでいく姿を見て、一念発起。
図書館で借りたトレーニングや運動理論の本を読みあさり、独学で子どもたちの練習メニューを組み立ててきました。

地元のボクシングジムのトレーナーの協力も得て、堤選手が世界ユース王者にまで成長していくのを、ずっと後押ししてきたのです。

父・直樹さん

「いつも駿斗には、中途半端にやるなら俺の協力はいらないよね、って話をするんです。その時は俺は身を引くからって。でも、そこに見合う努力を本人がしてくれてるので、ずっと継続している形です。親として、できる限りのことしかできないんですけど」

堤選手

「父の協力が、どれだけありがたいか。それをこれからも忘れずに感謝して、「結果」という形で恩返しがしたいです」

アジア大会は東京五輪への試金石

19歳となり、「ユース(17歳~18歳)」から「エリート(19歳~40歳)」となった堤選手。これからは同世代だけではなく、経験や実績が豊富な強豪との対戦が待っています。

アジア大会で対戦する可能性がある選手たちは、オリンピックや世界選手権の金メダリストなど、歴戦の強者たち。

アジア大会まで1ヶ月あまりとなった7月。堤選手と直樹さんは対戦相手の研究を重ねていました。
ここでも戦術のカギと考えているのは、左ジャブです。

親子で対戦相手の研究に余念がない

直樹さん
「ジャブで崩せる自信ある?」

堤選手
「崩せるかはわからないけど、ジャブで相手を邪魔して」

直樹さん
「やりづらくさせる」

堤選手

「左に振らせてパンチを当てていくイメージ」

直樹さん
「そうだね」


堤選手は、アジア大会を東京オリンピックに向けて、自分の実力を試す絶好の機会だととらえています。

堤選手

「怖くないっていったらウソになりますけど、でもやっぱりわくわくと楽しみの方が大きいですね。国際大会で、世界のトップレベルと戦える機会は、東京オリンピックまで数少ないので。アジア大会で収穫を得て、オリンピックに生かす、そして勝てるように、という気持ちです。」

アジア大会へさらなる強化を

強豪ひしめくアジア大会を制するために。

堤選手は今、得意の左ジャブを生かした、攻撃力のさらなる強化に取り組んでいます。
目指すのは、「左ジャブからのカウンター」の形を自分のものにすること。

ジャブで相手を誘い、カウンターで強打

実践形式のスパーリング。堤選手は左ジャブでプレッシャーをかけ、自分の得意な距離で試合を進めます。
相手が出てきた瞬間にカウンター。このパターンを磨きあげています。

堤選手

「今までジャブを練習してきたからこそ、カウンターが使えると思うんです。相手は自分のジャブが嫌なので、それをよけて絶対に前に出てくる。そこで相手に隙ができる。相手が入ってきたところでカウンターを合わせて、倒すイメージです」。

さらに重点的に強化しているのが、スタミナです。
これまでの「ユース」では、1ラウンド2分を3ラウンド戦っていました。
しかし今年「エリート」に上がったことで、1ラウンドの時間が1分長くなり、3分を3ラウンド戦う必要があります。

およそ1000メートルを3分以内で走り、それを3本繰り返すランニング練習。
過酷な練習に上級生たちもスピードが落ちる中、堤選手は圧倒的な速さでクリア。

さらにそのあと、ゴムチューブで負荷をかけた下半身のトレーニングにも取り組みます。

下半身を徹底的に強化する

地道な練習がスタミナ強化につながっています。

家族の思いを背負ってアジア大会へ

まもなく始まるアジア大会。そして東京オリンピックへ。
自分を支えてくれる家族の思いとともに、堤選手はリングに上がります。

父・直樹さん

「自分のボクシングを海外で、思い切りぶつけてきて。家族も応援しがいがあるからさ。」

母・純子さん

「まずはケガしないで無事に帰ってきてくれればね。それでメダルかけて帰ってきてくれれば一番いい」

堤選手

「このアジア大会で金メダルを取って、ひと花咲かせて、東京オリンピックでも活躍できるんだってことを、世界に見せたいなと思います。」



親子が真剣に向き合ってきたことで得た強さを力に、日本期待の新星・堤駿斗選手の、世界への挑戦が始まります。
アジア大会で、得意の左ジャブからのカウンターが決まるか、注目です。

                   
※NHKサイトを離れます

関連記事

    人気の記事ランキング

      記事ランキングをもっと見る

      最新の記事