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2018年8月9日(木)

バドミントン世界選手権 2つの金の意義

2018年、中国で開かれたバドミントンの世界選手権。日本は男子シングルスと女子ダブルスで初めて複数の金メダルを獲得するなど、実施された5種目のうち4種目で史上最多となるあわせて6つのメダルを獲得。2020年の東京オリンピックに向け大きな成果を上げました。

なかでも2つの金メダルは、それぞれ東京オリンピックに向け大きな意味のあるメダルでした。

桃田賢斗「悲願の金」

桃田賢斗選手

まずは、エースの桃田賢斗選手が手にした男子シングルスの金メダルです。日本男子にとって世界選手権で初めての金メダルですが、桃田選手個人にとっても悲願のメダルでした。桃田選手は2016年、過去の不祥事が発覚。リオデジャネイロオリンピック出場の道が途絶えその後およそ1年、競技の第一線から遠ざかりました。

桃田選手は、日ごろから周りの人たちへの感謝の言葉を口にしますが、緊張した表情やどこか堅さが残る受け答えが印象に残っていました。しかし、3年ぶりに立った世界選手権の舞台。桃田選手はコート上で完璧な試合運びを見せ頂点に立ちました。

自信を取り戻した日本のエース

バドミントン世界選手権 男子シングルス 決勝(2018年)

試合後の記者会見では「ここまで来られたのは、周りのサポートのおかげです」と、いつもと同じように感謝の言葉を話した桃田選手ですが、そのあとを継いだ言葉が印象的でした。

桃田選手

以前の自分よりも、いまの自分のほうがバドミントンを楽しめています。このまま、感謝の気持ちを忘れずに、もっともっとレベルアップしていきたい。

こう締めくくった桃田選手の表情には自信がみなぎっていました。今回の金メダルは日本チームを勢いづけるだけでなく、日本のエース桃田の完全復活を意味します。

東京オリンピックに向かう日本にとって、自信を取り戻したエースの存在が、大きなアドバンテージになることは間違いありません。

シンデレラストーリーの「ナガマツ」ペア

永原和可那選手(写真 左) 松本麻佑選手(写真 右)

次に女子ダブルスのともに22歳(大会当時)の永原和可那選手松本麻佑選手の「ナガマツ」ペアが獲得した金メダルです。

この種目では、ベストフォーに3組の日本ペアが勝ち残り、金・銀・銅のメダルを獲得する快挙でした。なかでも永原選手と松本選手のペアは日本の4番手とまさに伏兵で、実は当初、世界選手権に出場する予定はありませんでした。

バドミントン 世界選手権 女子ダブルス 決勝 (2018年)

しかし、大会直前に海外のペアが出場を辞退したことで急きょ、世界選手権の切符を手にし、そのまま金メダルにまで上り詰めた、シンデレラストーリーを地で行くペアなのです。

ともに身長が1メートル70センチ超え。これまでの日本選手の印象を覆す、高さを生かした攻撃的なプレースタイルは新鮮な驚きを与えました。

代表争いはさらに熾烈に

高橋礼華選手(写真 左) 松友美佐紀選手(写真 右)

また、今回敗れたリオデジャネイロオリンピック金メダルの高橋礼華選手松友美佐紀選手のペアや

廣田彩花選手(写真 左) 福島由紀選手(写真 右)

福島由紀選手廣田彩花選手のペアにとっては、強力なライバルの出現で国内での代表争いはさらに熾烈になることが予想されます。

世界に日本の選手層の厚さを示す一方で、国内では新たな競争とレベルアップを生みだした新鋭の金メダル。東京オリンピックでのメダルラッシュを目指す日本にとって、価値ある金メダルといえます。

酒井紀之 記者

スポーツニュース部記者
バドミントン担当。桃田賢人選手をはじめメダルラッシュが期待される日本代表を徹底取材

                   
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