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2018年7月30日(月)

日本一難しい練習で優勝を!札幌 ペトロヴィッチ監督

今、Jリーグに大きな旋風を起こしているチーム、J1「北海道コンサドーレ札幌」。
8月9日時点ではクラブ最高となる4位につけています。そのプレースタイルは粘り強く守り勝つスタイルから攻撃的サッカーへと大きく転換しました。

その変化をもたらしたのが、今シーズンから監督を勤めるミハイロ・ペトロヴィッチ氏。ロングインタビューからわかった、ペトロヴィッチ監督のチーム作りの秘密に迫ります。

コンサドーレを勝利に導く ペトロヴィッチ氏とは何者?

旧ユーゴスラビア出身のペトロヴィッチ監督は、2006年にサンフレッチェ広島で指揮を執り、広島を上位へ導くと、2010年には浦和レッズの監督として、Jリーグカップ制覇をもたらしました。Jリーグきっての名将として知られています。

そして今シーズンから、北海道コンサドーレ札幌の監督に就任。

コンサドーレは、ここ数年J1とJ2を行ったり来たりしていましたが、昨シーズンは16年ぶりにJ1残留を達成。さらにペトロヴィッチ監督が就任した今シーズンは19試合を終えての順位は、クラブ最高の4位を記録。優勝争いも期待されています。

相手を圧倒し ゴールを量産するサッカーが見るものを魅了する

監督は、自分たちがやりたい、サッカーで相手を打ち負かす、攻撃的なサッカーを掲げています。

その攻撃的なサッカーの秘密は"三角形"にありました。

ピッチのいたる所で、ボールを持つ選手を複数の選手がサポートし、三角形の形を作ります。三角形の形を変えながらパスをつなぎ、相手のゴールに迫ります。

この三角形の連携を可能にしているのが、監督の独特な練習方法でした。

監督独特の練習方法は、「日本一難しい練習」!?

選手たちは、ペトロヴィッチ監督の練習方法を「頭と体が疲れるサッカー」「日本一難しい」と言います。

というのも、練習には多くの制約が設けられ、選手たちは体だけではなく、頭も使うことが要求されるからです。

例えば3対3の練習では、「ワンタッチでプレーし、パスを回してきた選手にボールを戻すのは禁止」という制約が設けられ、素早いテンポで試合を進めることが求められます。

選手たちは何手も先のパスコースを読み、動いてゴールを狙います。この複数人の連動が試合の歯車になり、試合を自分たちのペースで動かすことができるのです。

さらにこの連動には、すべての選手が一丸となり、全員をボールに関わらせるという監督の狙いもあります。

1つのボールに対して連動して動くことで、怠けたり、足を止めたりする選手がいなくなるのです。そうして自分たちの狙い通りのプレーをして、相手より常に一歩先に行くサッカーを作り上げました。

監督が目指すのは世界トップレベルのチーム

ワールドカップ開催中、リーグ戦が中断されている期間のコンサドーレのミーティングルームでは、ベルギーの試合を参考に作戦を立てていました。目指すのは世界トップレベルです。

監督は「攻撃のカギとなるのはフィールド中央だ」と繰り返しました。中央を攻撃の起点にすることで、どの方向へも攻撃ができるのです。

相手チームにとって、攻撃の選択肢が増えることは最も嫌なことだと監督は言います。

実際に、中央を意識づける練習では、監督の「中央だ!中央だ!」という声が練習場に響きわたります。必ず中央の選手にボールを渡すことで、中央に起点を作ったうえで攻め上がる意識を植え付けるためです。

現状に満足することなく、常に高い目標に向かっていくサッカーが、ペトロヴィッチ監督のサッカーなのです。

まるで家族!リスペクトから生まれる監督流チーム作り

ペトロヴィッチ監督のチーム作りは、全力で選手を愛し、全力で選手をリスペクトすることから始まります。

誰よりも早く練習場に姿を見せ、選手一人一人に必ず声をかけ、触れ合って迎えるのがペトロヴィッチ監督です。

監督は、会社も同じだと言います。社員に敬意を払わない社長は、社員から尊敬されないように、監督も選手に敬意を払わなければ、選手に尊敬される監督にはなれません。

敬意を払い、本気で成長してほしいからこそ、時には情熱を持って厳しく選手を叱る。選手はそんな監督の姿に、本当に監督の子どもなのではないかと思うほど、愛されているのを感じると言います。

さらに監督は、選手のサッカー以外の悩みにも耳を傾けます。家族は大丈夫か?オフはしっかり休めたか?など、選手がサッカーに打ち込めるように、プライベートの話も聞いてくれるのです。

ブラボー!!積極的なミスは大声で褒める!

ペトロヴィッチ監督がよく口にするのが「ブラボー!」という言葉。

というのも、選手が積極的にチャレンジした結果のミスは、褒めたたえるべきだと考えているからです。

選手のチャレンジしたプレーを褒めることは、選手の積極的なプレーを引き出し、さらに監督の指示に従うだけでなく、選手が自分自身で考えられることが重要だそうです。

ミスをしたときに、ネガティブになりがちな選手でも、ブラボー!と褒められることにより、選手たちの次のモチベーションにつながるのです。

より多くの人に共感してもらえるサッカーを

監督が敬意を払うのは選手たちだけではありません。インタビューの後には、報道陣に飴を配り歩いたり、カメラマンに感謝を述べたりと、チーム外の人々へのリスペクトも忘れません。

サポーターとの交流の場では、よりたくさんの人と直接触れ合い、サポーターを増やし、チームへの思いを強めてもらいたいと思っているのです。

また監督は、監督である以前に1人の人間として、たくさんの人々に親しみを持ってもらえるような人でいたいと思っています。たとえ、チームの監督を辞めたとしても、個人として歓迎されるような関係に、幸せを感じるそうです。

インタビューで監督は、「コンサドーレを優勝できるチームにしたい」と宣言しました。

ペトロヴィッチ監督の手によって、大きく成長を遂げた北海道コンサドーレ札幌。ペトロヴィッチ監督の目標はいつ達成されるのか、楽しみです。

                   
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