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2018年6月17日(日)

八塚浩が選ぶ! ワールドカップ「しゃべりたイレブン」

長年サッカー実況を行ってきたフリーアナウンサー・八塚浩さんが、“実況映えする”選手をポジション別に紹介!名付けて「しゃべりたイレブン」の発表です!

実況をしていて楽しいのは、「あり得ないプレーをする!」「キャラが立ちまくっている!」「容姿がスゴイ!」など、とにかく異彩を放っている選手ですね。誰が見ても、明らかに違いがわかるというような人です。

そんな「実況映え」という観点で、今回のワールドカップのベストイレブンを選んでみました。

ハリー・ケイン(イングランド/フォワード)

ケイン選手のすごいところは「槍のような飛び出し」です。味方選手が敵からボールを奪った瞬間、ケインは前方へ猛ダッシュし、味方はそこにボールをポーンと蹴り込みます。そしてボールに追いついたケインは、ほぼワンタッチでゴールを決めてしまう。

そんな極めてシンプルなプレーで点が取れるのは、彼のスピードと走り出すタイミングの良さ、そして高い決定力の賜物です。ぜひ彼の「槍っぷり」に注目してみてください。

エデン・アザール(ベルギー/フォワード)

アザール選手は前方左サイドのゾーンから攻めるのを得意としています。そこで彼がボールを受けると、高確率で敵ディフェンダーに1対1の勝負を仕掛けてくれるので、ワクワクします。

彼は重心の低い高速ドリブルが特徴なんですが、動きがトリッキーで予想がつかないんです。ちょっとボールをずらすだけでスルスル抜けてしまったり、重心を左右に動かすだけで敵がバランスを崩して倒れてしまったりと、もう「マジック」としか言いようがありません。

モハメド・サラー(エジプト/フォワード)

彼の特徴はなんといってもスピード。とにかく足が速い速い。球を追いかけるディフェンダーを後ろから追い越してボールをかっさらってしまうこともよくあります。

もはや足の回転が速すぎて、2本足ではなく漫画のように“クルクル”に見えてしまいます。また髪がボサボサで、まさにエジプトのスフィンクスのようにも見える。「猛スピードで爆走するスフィンクス」というのは、“実況映え”以外のなにものでもありません(笑)

パウロ・ディバラ(アルゼンチン/フォワード)

あのメッシ選手と同じくアルゼンチン人で左利きで体が小さいため、“ネクスト・メッシ”とも呼ばれています。

ディバラ選手は、とにかくキックの正確性がスゴイ!シュートも上手いし、得点に繋がるような決定的パスもよく出します。まさに針の穴を通すようなコントロールで、その球筋は糸をひくように美しい。

そして彼はイケメンでもあります。目が切れ長で、ちょっと悪そうな雰囲気もあり、これは女性にモテるでしょうね。

エンゴロ・カンテ(フランス/ミッドフィルダー)

守備的ミッドフィルダー=ボランチの選手なんですが、彼はボールを奪う能力が尋常ではありません。体はかなり細くて小さいんです。でも相手が1対1を仕掛けてきたら、負けることはほぼ100%なく、サッとボールを奪ってしまう。

あと、選手がグラウンドのどこでよくプレーするかを色で示すヒートマップというものがあるんですが、カンテのヒートマップは運動量が多すぎて真っ赤っ赤です。いったいあの体のどこにそんな生命力が潜んでいるのでしょうか。

ポール・ポグバ(フランス/ミッドフィルダー)

この選手は、「身体能力の高さ」に尽きます。おそらく今大会の選手中でも3本指に入るでしょう。ジャンプをしても、シュートを打っても、足を出しても、とにかく人間離れしていて面白いです。

彼を見ていると、昔やっていたアニメ『スーパースリー』を思い出します。そのなかにビヨーーーンと足が伸びるキャラがいたのですが、ポグバがありえない位置から足を伸ばしてボールを奪い取るさまは、まさにスーパースリーだなと。

マルセロ(ブラジル/ディフェンダー)

彼の魅力は、ディフェンダーなのにフォワードをも上回る攻撃力を持っているところです。

そもそもディフェンスなのに攻め上がる頻度が極めて高い。ドリブルでゴール前まで行ってしまうことも珍しくなく、得点につながる決定的な仕事もよくします。破壊力がありすぎて、マルセロ選手が通った後にはぺんぺん草も生えないんじゃないかというほどです(笑)。

こんな攻撃的なディフェンダーは、ブラジル以外ではまず生まれないだろうなと思います。

シュテファン・リヒトシュタイナー(スイス/ディフェンダー)

正直、スピードもテクニックも戦術眼も高くありません。では彼がなぜ一流なのか。それは闘争心です。彼は闘う男なんです。

たとえば負けているときに彼がピッチに交代で入ったら、顔を真赤にし、目の色を変えてボールにくらいつく。それでボールが取れなくても、周りが変わるんですよね。「よし、おれらもやろうぜ!」と。

日本で言うと、かつての闘将・柱谷哲二さんを彷彿とさせます。見ている人までもが熱いものをもらえる選手です。

バンサン・コンパニー(ベルギー/ディフェンダー)

この人の特徴は、キャプテンシーの高さです。味方への声の掛け方、目配せ、ディフェンスラインの統率、全てにおいてキャプテンらしい選手です。たとえキャプテンじゃなくても、この人のもとには自然と人が信頼して集まってくるんだろうなと思います。実況ではよく「持って生まれたキャプテンシー」などと表現します。

今シーズンは怪我がちで、直前の親善試合でも怪我してしまいました。ぜひ本番では元気な姿を見たいです。

セルヒオ・ラモス(スペイン/ディフェンダー)

屈強な肉体を持った世界屈指のセンターバックです。マイボールになったときの前方への推進力やフィードも魅力です。周りの選手を使うのも上手ですね。

彼といえばラフプレーが話題になることも多いですが、個人的にはあれもプロの「技」の範疇なのかなと思います。今回のワールドカップではビデオ判定(VAR=ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されます。彼の激しいプレーがどう判定されるのかも見ものですね。

マヌエル・ノイアー(ドイツ/ゴールキーパー) エデルソン (ブラジル/ゴールキーパー)

マヌエル・ノイアー選手

エデルソン選手

ノイアー選手は優勝した前回大会で、ゴールから相当離れたところまで何度も飛び出し、まるでフィールドプレーヤーのようだと大変な話題になりました。セービングだけでなく足元の技術も非常に高いキーパーです。

エデルソン選手もセービング・足技ともに超人的です。所属するクラブチームでは、まさに“11人目のフィールドプレーヤー”といった感じで試合中よくパス回しに加わっています。

キーパーなのにドリブルしたり、決定的なパスを出したり、スライディングタックルしたり、2人とも従来のゴールキーパー像を大きく変える選手。ぜひドイツ対ブラジルが実現し、2人の「超現代型ゴールキーパー対決」が見たいです。

番外編 宇佐美 貴史(日本/ミッドフィルダー)

日本にも実況映えする選手がたくさんいるので、番外編としてひとり挙げました。

宇佐美選手は、巧みな足技を駆使したドリブルが大きな魅力です。若いころから天才と言われてきた選手なので、今回の大舞台でも臆することなく仕掛けてほしいですね。

現代サッカーで守りを固めたディフェンスラインを崩すのは至難の技ですが、彼は個人技でそれができる“一芸”を持った選手です。彼が勢いに乗れば、日本代表は面白くなりそうです。

【八塚 浩(やつづか・ひろし)】

1958年生まれ、千葉県出身。立教大学卒業後、ラジオ福島に入社しアナウンサーとなる。88年に独立し、91年にイタリア・セリエAでサッカー実況のキャリアをスタート。以降、国内外のサッカー実況を数多く手がけ、サッカー実況としては日本屈指の実績を誇る。現在はセリエA、イングランド・プレミアリーグ、UEFAチャンピオンズリーグ、Jリーグなどの実況を担当。サッカー以外のスポーツ実況やナレーション、MCなども行う。

                   
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