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2018年5月14日(月)

なぜ反則にカードを出すの?意外と知らないサッカーのアレコレ

世界的人気スポーツ、サッカー。でも、フットボールっていう呼び方もありますよね。スローインを両手でする理由、反則にカードを出す理由、ご存知ですか?

意外と知らないサッカーにまつわるアレやコレやについて、サッカーライターの杉山孝さんにまとめていただきました。

ギモンその1.どうして「サッカー」と「フットボール」という呼び方があるの?

サッカーは、「Association Football(アソシエーション・フットボール)」から生まれた言葉です。アソシエーション(協会式)の英語のつづりから「soc」と呼ばれ、後に「soccer」になりました。

では、なぜ名称に「協会式」とつけたのか、それはちょっと昔にさかのぼります。

古代から遊びとして存在したという説が多くあるほど、球を蹴るというのはプリミティブ(原始的)で、根源的なものなのでしょう。だからこそ、かつてはかなり荒っぽく、ボールを運ぶこと以外はルールにばらつきがあったようです。

そこで19世紀のはじめに、イギリスの上流階級の子どもたちが通う学校が、ルールの制定を試みたと言われています。その際に生まれた「協会」が、発祥と言われています。

ところで、「サッカー」という呼び名は世界では少数派です。日本のほか、北米やオセアニアくらいで、その他はほとんどが「フットボール」。これが、ドイツなら「フースバル」、ポルトガル語なら「フチボウ」と現地語に”訳されて”います。

変わりどころでは、イタリアの「カルチョ」という呼び名があります。これはラテン語でかかとを意味する「カルクス」から来ているようです。

ギモンその2.サッカーの試合は、どうして90分間なの?

1866年のイングランド代表とシェフィールド代表の試合前、「午後3時に開始して、午後4時半に終わる」と取り決めたのが「1試合90分間」のはじまりと言われています。ただ、競技規則として定められたのは、31年後の1897年 。それまでは地域や学校ごとにルールがバラバラで、統一されていませんでした。

また、当初のハーフタイムはわずか5分間。その後、「15分を超えてはならない」とされ、現在は国際試合をはじめ、Jリーグを含む各国のトップリーグで前後半45分ずつの計90分間、ハーフタイム15分間のインターバルが設けられています。

ギモンその3.なぜ、スローインは両手なの?

それはズバリ「片手で投げるとボールが飛びすぎてしまう」から。1882年 から両手でスローインを行うようルールが定められました。

きっかけは、ウィリアム・ガンというイギリスの元クリケット選手の登場。片手で60ヤード(約54メートル)もボールを投げたといわれる〝強肩〟ぶりで、サッカーそのものの競技性が危ぶまれたようです。現在の国際大会で使用されるフィールドは、縦の長さが100〜110メートル 。ハーフライン付近からゴールまで届いてしまいます。

スローインの現行ルールでは、直接ゴールに入れても得点になりません。両手で投げ、その際には両足が地面に着いた状態で、ボールは頭上を通過しなければなりません。

ギモンその4.どうしてイエローカードとレッドカードを使うの?

イエローカード、レッドカードはともに1970年のW杯メキシコ大会から導入されました。 それまでは審判が警告、退場を口頭でのみ選手に伝えていたのです。

国際大会では公正を期するため、その試合の出場チームと異なる国籍のレフェリーが笛を吹きます。当然、直接言葉が通じないことも多々あります。そのため、ジャッジを受けた選手が何を言われているのか理解できず、試合が中断することもしばしば。1966年大会では、アルゼンチン代表のラティン主将 が退場宣告を拒否して物議を醸しました。

そこで、ファウルや遅延行為などには警告を意味するイエローを、危険なプレーには一発退場のレッドカードが導入されたのです。

カードの導入は観客やテレビ中継の視聴者にも分かりやすく、好評を得て現在でも採用されています。

さらに、2016年からフェアプレーにはグリーンカード が示されるようになりました。

ギモンその5.選手はどうして子ども達と一緒に入場するの?

サッカーで選手と一緒に入場する子ども達のことを「エスコートキッズ」と言います。国際サッカー連盟の「フェアプレープロジェクト」の一環で、W杯では98年フランス大会から実施 されています。国際試合に限らず、Jリーグを含めて世界各国のリーグ戦やカップ戦でも行われています。

子ども達の前で恥ずべき行為をしないことを選手や観客に促す意味が込められており、国連の児童虐待防止キャンペーンとも連動しています。

ギモンその6.日本代表のユニフォームはどうして「青」なの?

日本代表のユニフォームは、戦前から水色のものが使われ、それがいまでも引き継がれています。しかしなぜ青なのか?じつは確かなことは分かっていません。一般的に「日本の国土を象徴する海と空の青」と言われていますが、どうして青色なのか理由を記した文献が残っていないのです

明治時代に来日した英国人科学者ロバート・W・アトキンソンが、藍染めの衣服やのれんがあふれる日本の美しさを「ジャパンブルー」と表現したことが起源、といわれています。また、1930年の極東選手権で日本サッカー協会が初めて選抜チームを結成した際、東京帝国大学サッカー部のメンバーが中心だったため、同部のライトブルーのユニフォームがその後も基調となった、とする説もあります。

日本代表の歴史のなかでは、青以外のカラーを着用したことも。1964年の東京オリンピックでは青一色でしたが、銅メダルを獲得した1968年のメキシコ五輪では、白に紺のパンツ。1988年〜1991年は日の丸をイメージした赤でした。

1998年のユニフォーム

最近では、日本サッカー協会は男子代表チームをSAMURAI BLUEという愛称で呼んでいます。世界には、昔からチームカラーを愛称とする国は多くあります。イタリア代表は、地中海の青を思わせる「アッズーリ」(青の意)。アルゼンチンなら、空色と白を意味する「アルビセレステ」です。

メキシコは赤・白・緑の3色だから、「エル・トリ」。そう、トリコロールですね。同じ三色旗のフランスはというと、「レ・ブルー」。青なのでした!

W杯のスタンドは、世界中のさまざまなチームカラーに彩られることでしょう。

ギモンその7.日本代表エンブレムの黒い鳥は何?

日本サッカー協会(JFA)のシンボルマークで、3本の足を持つ「三足烏」(さんそくう)です。JFA創設に尽力した東京師範学校の内野台嶺氏らが発案し、彫刻家の日名子実三氏がデザイン。1931年に正式採用されました。

三足烏は、中国の古典で太陽の中に住む烏とされています。日本神話では、神武天皇の東征の際に熊野から大和まで道案内した「八咫烏」(やたがらす)が親しまれています。その故事にならい、ボールをゴールに導く、勝利に導くという意味で採用されたといわれていますが、これも諸説あります。

ギモンその8.ワールドカップの賞金っていくらもらえるの?

今回のロシア大会では、賞金総額や大会準備費用などを含めて過去最高額となる7億9100万ドル(約886億円 )の分配金がFIFA(国際サッカー連盟)から支払われます。2014年の前回大会から約40%アップの大盤振る舞いです。

そのうちの半分以上を占めるのが、出場国の成績に応じた賞金。優勝国は3,800万ドル(約43億円)、準優勝が2,800万ドル(約31億円)、3位が2,400万ドル(約27億円)を手にします。グループリーグ敗退のチームでも、800万ドル(約9億円)と大会準備費150万ドルを合わせて950万ドルをゲット。つまり、W杯に出場するだけで約11億円を受け取ることができるわけです。

このほかに、各代表選手が所属するクラブへの分配金や、大会期間中にケガをした場合の補填金も支払われます。


どうです、面白いでしょう?
今度があなたが、身近な人のギモンを解決してあげてくださいね。

杉山孝

1975年生まれ。新聞社で少年サッカーから高校ラグビー、FIFAワールドカップ日韓大会など、サッカーをメインにスポーツを取材。サッカー専門誌編集部を経て09年に独立。海外サッカーWEBサイトの日本版編集長を約3年務める。現在はライター・編集者・翻訳家としてサッカーとスポーツ、その周辺を追い続ける。

                   
※NHKサイトを離れます

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