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2018年3月23日(金)

「マラソンタオル」を知っていますか?~ランナーたちは必見!~

奈良県の小学校などでマラソンのときに汗を拭き取るために使う「マラソンタオル」。
学校によっては、「汗取り用タオル」や「汗ふきタオル」など、さまざまな名称で呼ばれています。
奈良県の出身者なら8割が知っているといいますが、県外ではほとんど知られていません。
どんな経緯で、いつ生まれたのか?
地元出身の森本万里奈キャスター(NHK奈良放送局)が謎に迫りました。

「マラソンタオル」って何?


「マラソンタオル」はタオルをはさみで切って作ります。


マラソンタオルが活躍するのは、冬のマラソンの時です。

体操服の内側、素肌の上に着用します。

走り終えたら、汗を吸ったタオルを簡単に抜き取れます。


「べたべたになって風邪とか引くのを防いでくれるからいいと思う」。

「マラソンタオル」はどれくらい有名なのか


このマラソンタオル、どれくらい知られているのか、街で聞いてみました。

【大阪府民】。
「知らないっすね」。

【神奈川県民】。
「え?よだれかけ?」。


【奈良県民】。

「マラソンの時に服に入れてシュッと抜くやつ。汗かいたー、シュッ!みたいな」。

奈良は結構みんな知っていると思いますよ」。

知っているのは奈良の人だけのようです。

「マラソンタオル」はいつ生まれた?


マラソンタオルはいつ、どのように生まれたのか、取材開始です。


かつて姉妹で使っていたという人がいました。

奈良市の岩井智子さん(57)です。


「低学年の時から確かに付けてた覚えがある。姉も同じ学校で4つ上だったんですね。姉だったら、プラス4。もし1年生までさかのぼれたら54年前になりますね」。


岩井さんの証言によると、昭和38年にはすでにマラソンタオルは存在していたことがわかりました。


もっと歴史を知りたい!と取材を続けると、92歳の方から連絡がありました。

直木恵美子さん。なんと戦前、昭和10年には使っていたといいます。


「マラソンタオルを取る感覚は今でも覚えてるわ。すっとするよ」



さらに取材を進めると、新たな情報が寄せられました。


西山政さん
、御年95!。

昭和8年には使っていたというのです。


(質問)
「どういうふうに使っていたんですか?」。

【西山さん】
やっぱりこう、体の中へね、こういうふうにこう入れて、ほしたらスッと抜けますよ」。

(質問)
「年上の方で、このタオルのこと知っている方っていますか?」。

【西山さん】
「うーん、生きてはらへん」。


マラソンタオルの歴史は、昭和8年までさかのぼることができました。

85年も前から受け継がれてきたんです。

なぜ?「マラソンタオル」が生まれた?


では、どうして奈良でマラソンタオルが生まれたのでしょうか。

実は、証言してくれた皆さんは、奈良女子大学附属小学校の出身です。


この学校では、大正時代から「歩行練習」と呼ばれる行事がありました。

冬に歩いたり走ったりして体を鍛えるもので、今のマラソンにあたります。


学校の資料を探すと、マラソンタオルの起源を匂わせるものが見つかりました。

昭和6年1月19日、「歩行練習」前日の日誌です。


準備の欄に<汗を拭う方法を研究しておく>と書かれています。


その前の年、昭和5年の日誌には<汗をよく拭う>との記述がありました。


つまり、昭和5年から6年ごろに汗を拭く研究が始まり、昭和8年までにマラソンタオルが生み出された、という推測が成り立つのです。

「マラソンタオル」 たかがタオル されどタオル


いま、マラソンタオルを使う学校は徐々に減ってきているといいます。

しかし小学校の先生は・・。

子どもたちが一生懸命元気に走って、健康になってくれたらなあと思われる気持ちが、マラソンタオルに出てるなあと思って。マラソンタオル、たかがタオルなんですけれど、されどタオルという感じがします」。

奈良で、長い間受け継がれたきた「マラソンタオル」。

子どもの健やかな成長を願う気持ちが込められています。

森本万里奈

平成28~29年度 奈良局リポーター。
平成30年度~  仙台局リポーター。
奈良県出身。学生時代はバレーボールに打ち込んでいました。
スポーツは見るのもするのも好きで、野球・サッカー・ラグビーなど、球技は何でも観戦します。
松岡修造さんのようなポジティブな方に憧れています。

                   
※NHKサイトを離れます

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