大型シリーズ Large series
 
NHKスペシャル シリーズ 同時3点ドキュメント(全8回)
第一シリーズ 第1回 マネー 思惑の激突
2006年1月28日(土)午後9時〜9時52分
 
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一部上場企業の7割を顧客に持つ
みずほコーポレート銀行 国際為替部
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戦略があたり巨額の利益をあげる
ジョン・テイラー氏
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中国のエリート官僚から
ヘッジファンドへと転身を遂げた張海涛CIO
 2005年の9月から外国為替相場は激しく乱高下をした。9月上旬の総選挙での自民党の予想を越えた圧勝、アメリカへの相次ぐハリケーンの襲来、通貨人民元をめぐる中国政府の意表を突く動きなど、さまざまな出来事が頻発、その度に激しく相場が変動したのである。現在、世界の為替市場で一日に取引される額は、実に1兆9千億ドル。そのうち、実際の貿易に基づく取引は1割もない。残りはヘッジファンドなどが動かす投機マネーである。ニューヨークのヘッジファンド、「通貨の魔術師」の異名を取るジョン・テイラー氏、中国のエリート官僚から華麗な転身を果たした香港のヘッジファンド・張海涛(ちょうかいとう)氏、ふたりのヘッジファンドが巨額の利益を狙って、9月からの為替相場に参戦した。世界のヘッジファンドを迎え撃つのは、日本を代表するメガバンク、東京にあるみずほコーポレート銀行である。みずほのディーラーたちは、投機の嵐が吹き荒れる相場の中で、日本企業の利益を守る戦いに挑んだ。
 番組では、巨額の投機マネーを操るニューヨーク、香港のヘッジファンド、それに対峙する日本のメガバンクに密着、うわさ、思惑が飛び交う熾烈な頭脳戦を描く。



NHKスペシャル シリーズ 同時3点ドキュメント(全8回)
第一シリーズ 第2回 移民漂流 10日間の記録
2006年1月29日(日)午後9時〜9時52分
 
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エチオピアからイスラエルに移住する家族
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ドイツ移住を希望するイスラエルの青年
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ベルリンの職業安定所につめかける移民たち
 今回の3地点は、エチオピア、イスラエル、ドイツ。国家の戦略と留まるところを知らない移民願望潮流の現場を追い、揺らぐ国家像と人々の新しい生き方を探る。
 エチオピアの北部から首都に向かうバスに82人の農民たちが乗り込んでいた。豊かな国、イスラエルへの移住を熱望する人々だ。厳しい宗教審査を受けユダヤ教徒と認められた彼らは、続々と「約束の地」へと旅立っていく。
 イスラエルでは、アラブ人の人口急増が国の根幹を揺さぶっている。イスラエルは危機感から古代ユダヤ人の末裔を世界中で探し、大量移民受け入れを進めている。しかし一方で、テロの不安から、若い世代はかつてのホロコーストの地、ドイツへと移住していく。
 戦後最高の失業率に苦しむドイツ・ベルリン。ユダヤ教会がそびえ立ち、ユダヤ移民が独自の社会を作り上げている。次々と押し寄せる移民とドイツ人失業者たちとの利害確執は沸騰点に達し、年に15万人ものドイツ人が、他国へと移住していく事態まで起きている。
 国家は深刻な少子高齢化対策で移民受け入れを打ち出し、移民は生きる権利を主張する。悪循環を断ち切るために国家はアメとムチを使い分ける。国家観、国民像は今大きく揺らぎ始めている。
  第二シリーズ(2回)の放送は2006年4月を予定しております。