シミュレーション

超高層マンションを長周期パルスが襲う!
浮かび上がった避難の課題とは?

2017年10月6日

長周期パルスに襲われたとき、深刻化するのは建物の被害だけではない。大勢の住民が暮らす超高層マンション。地震や防災の専門家の監修によるシミュレーションで、その避難の課題が浮き彫りになった。

もし長周期パルスの影響で⼤勢の住民が一斉に避難を強いられたら、何が起きるのか。舞台は上町断層帯が貫く大阪の中心部。マンション鉄筋コンクリート造り40階建て、1,000人が暮らす超高層マンションを想定した。

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「早く食べなさい。プールに遅れるわよ。」
カタカタカタ…
上町断層帯でマグニチュード7.5の大地震が発生。断層が地表に現れ長周期パルスがマンションを襲う。

ガチャン!
「玲奈、玲奈!」
「ママ、早く!」
「何? 何なの!?」

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いきなり襲う揺れに、緊急地震速報も間に合わない。
そして、マンションを支える鉄筋コンクリートの柱が損傷。

「マンションが傾いてる!?」
「ママ、逃げよ!」

住民たちは、一斉に逃げ始める。

しかし、エレベーターは使えず、非常階段に殺到。1,000人の避難は困難を極める。さらに低層階に被害が集中し、玄関が通れなくなる恐れも。

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住民「裏口開いてるぞ!」「逃げるぞ 逃げるぞ」

建物から逃げ出した後も、困難が待ち受ける。大阪府の想定では、最悪の場合、地震発生から1時間で、市内150か所以上で火災が発生。超高層マンションの近くにある避難所の学校に、膨大な数の⼈々が避難してくる。想定では、避難生活を強いられる住民は市内で34万人以上。一部の自治体では、超高層マンションからの避難者が相次ぐことに危機感を募らせている。超高層マンションの住民が、一斉に避難すると、避難所のスペースや食糧などが大幅に不足する恐れがある。

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「いっぱいだね…」
係官A「こらまずいな…。備蓄してある水も食糧も全然足らんで…。」
係官B「子どもとお年寄りだけでも屋内に入ってもらおとおもたんやけど。」

大都市の防災対策を揺るがしかねない事態に陥るのだ。

詳しくは、長周期パルス 超高層ビルを破壊する脅威の揺れとは?

この記事は、2017年9月2日に放送した 「NHKスペシャル シリーズ MEGA CRISIS 巨大危機Ⅱ ~脅威と闘う者たち~ 第1集 都市直下地震 新たな脅威 “長周期パルス”の衝撃」 を基に制作しています。

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