ドキュメント

発達障害 生きづらさの理由

2017年7月7日

発達障害の人は何に苦しみ、どのように世界を捉えているのだろうか? 発達障害の人たちの姿と視点を通して、障害への理解を深めたい。

リラさん

自閉スペクトラム症のリラさんは、8年前に「双極性障害(そううつ病)」と診断され、現在は無職。2週間に一度、就労支援の相談に通っている。精神的に追い詰められたのは、どの職場にもなじめなかったのが原因だ。食品工場での勤務は、音や臭いがつらいと感じていたが、なかなか言い出せず、結局辞めざるをえなかった。事務の仕事では、日常の何気ない会話が苦手で、人間関係をうまく築くことができなかった。リラさんを苦しめているのは、周囲から求められる「普通」という基準だ。

「社会の求める普通とか、社会が求める人材とかって、挙げていけばいくほど私からはかけ離れて、何がどう変で、何をどう改善すればいいかわからなくて困っています。『普通こうだよね』って言われたら、合わせるのが難しいけど、でも(普通と)ずれてるって自覚しているんだったら、埋める努力をしろよということ。だから、なんとか埋める努力しなきゃいけないのか、は~って思っています。」(リラさん)

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理絵さん

小学生のころはランドセルの中は、いつもぐちゃぐちゃ。整理整頓も苦手。授業中は落ち着きがなく、いつも体を動かしています。周囲からすれば集中力もなく、よそ見ばかりで授業はほとんど聞いていないように見えてしまう。

しかし本人は、世界を違うように捉えている。例えば最初は真剣に授業を聞いていても、一度、教室に貼られた音楽発表会のポスターを見てしまうと、頭はポスターのことでいっぱいになり、さらに、ポスターに描かれたト音記号のことを考えてしまうなど、授業のことは完全に忘れてしまう。その後、われに返っても、またすぐに違うものに注意が向いてしまうのだ。

ADHDと診断された理絵さんは大人になったいまも、1つのことを集中して行うのが苦手。部屋を片づけようとしても注意がほかに移ってしまい、最後まで片づけることができない。
「捨てる捨てないの判断ができないんですね。どうしてもADHDとかっていうのは、だらしなくて、みっともないって見えることが多いのですが、本人も困っているけど、どうしようもない状態っていうことを理解してもらえるとありがたいです。」(理絵さん)

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詳しくは、発達障害 解明される未知の世界

この記事は、2017年5月21日に放送した 「NHKスペシャル 発達障害 ~解明される未知の世界~」 を基に制作しています。

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