1月31日(日)午後9時~9時49分

ママもパパもハッピーになる子育て!最新科学が教えるヒント


1月に放送した「ママたちが非常事態!?」、
放送後の大反響にお応えする第2弾!
今回は、ママたちを苦しめる「イヤイヤ」や「人見知り泣き」の脳科学から見た上手な対処法。そして、育児に関わる男性の脳や体の変化に迫りました。



ママ以外の誰に対しても大泣き!激しい人見知り、なんとかならないの?


生後半年頃から始まる「人見知り」。激しい子では、母親以外の人を見るなり大泣きしてしまい、ママはわが子の世話を誰にも頼めずに孤軍奮闘…。ただでさえ孤独な育児環境で苦しんでいるママはますます追い詰められてしまいますよね。今回この「人見知り泣き」の原因も科学で解き明かしました。

人見知りが始まる前の子供は、母親の顔しか見ない


番組では、人見知りをする子と、まだ月齢的に人見知りが始まっていない子とで、画面に表示された「ママの顔」と「知らない女性の顔」のどちらをより多く見るかを調べる実験を行いました。その結果、人見知りが始まる前の子は、ママの顔しか見ないのに対し、人見知りをする子は、ママだけでなく知らない女性の顔も頻繁に見ていることがわかりました。この違いに、「人見知りの原因」を知るカギが!
実は、ごく未熟な脳の状態で生まれてくる赤ちゃんは、生後しばらくの間、母親などとくに身近な人しか認識できません。その脳が少し発達すると、それ以外の人にも興味を持てるようになります。と同時に始まるのが「人見知り」。母親以外を嫌がっているのではなく、むしろ強い興味を示しているサインだったのです。
でも、興味があるならなぜ「泣く」のか?それは、人見知りの子が「思わず相手の目を見てしまう」からだといいます。そもそも動物にとって「目を合わせる」ということは、基本的に相手を威嚇するような場合に限られています。そのため、目が合うと自動的に脳の「へんとう体」という部分が働き、恐怖を感じるのだそう。この仕組みが人間の脳にもあるため、「目を見ると反射的に恐怖を感じてしまう」のです。もっとも大人であれば、脳の前頭前野という部分の働きによって、相手が危険でないとわかれば、恐怖を抑えられます。赤ちゃんはそれが未発達なため、反射的にわき上がる恐怖を抑えられず、泣いてしまうというわけ。
ということは、人見知り泣きされてしまう周囲の大人が、その子の目を直視しないようにしたり、その子の母親を見て仲良く接している姿を子供に見せ、安心させたりすることで、人見知り泣きが解消されると考えられます。赤ちゃんは母親が周囲の人とどう関わっているかをよく観察していて、ママにとって友好的な相手は、「自分にとっても味方だ」と感じるのだと言います。ぜひお試しを!


ママも「キーッ!」となっちゃう、わが子のひどいイヤイヤ。どう接したらいいの?


前回の番組で詳しくお伝えした、3歳くらいから始まるいわゆる「イヤイヤ期」の不思議。子供の脳では、「前頭前野」と呼ばれる脳の表層部分の働きがまだ発達しておらず、湧き上がる欲求や衝動を抑える「抑制機能」が働きません。それが「イヤイヤ」の原因。やがて抑制機能が育ってくると、悩ましいイヤイヤも自然と収まっていくと、前回お伝えしました。
とはいえ、親も思わずキリキリしてしまうわが子の激しいイヤイヤ。何とかうまく接する科学的な対処法を知りたい!という声を多くのお母さん方からいただきました。そこで今回取材したのが、アメリカの最新研究。第一線の研究者が考えた、「子供の脳の抑制機能を効果的に育てる方法」をご紹介しました。

アメリカで取り組まれている「脳の抑制機能を育てるゲーム」


例えば、「耳」と「口」の絵が描かれたカードを2人1組の子供に1枚ずつ渡し、「口のカード」の子は話す役、「耳のカード」は黙って聞く役、というゲームをします。ゲームのルールだから、「耳のカード」を持っている間はおしゃべりを我慢する。このように、「我慢する理由」を子供が理解して、自ら進んで我慢する時に、前頭前野の抑制機能が活発に働くというのです。
なぜなら、「抑制機能」とは、単に我慢する機能ではなく、何か目標を立て、その実現に向けて計画的に行動するための脳機能だから。周囲の大人が「ダメ!」と怒っても抑制機能は働きません。「自分で納得した目的のために、自ら我慢をする」経験こそが、子供の前頭前野を働かせ、抑制機能を育てていくと考えられるのです。 「子供とルールを決めて、そのために我慢する」というこの方法。何もゲームとしてやらなくても、日常生活の中で取り入れることができます。たとえば、番組でご紹介したのは、あるママのこんな対処法。パソコンで好きな動画が見たいというわが子に、時計を見せ、「長い針がこの数字のところに来たら終わりにしようね」というルールを決めます。予め子供にそのルールをちゃんと理解させ、納得させることが大事。すると、「もう終わりにしなさい!」なんて怒らなくても、子供なりに前頭前野を働かせて、自ら我慢ができたのです。もうひとつ大事なのが、「ちゃんと我慢ができたら、すかさず思いっきりほめてあげること」。すると脳は喜びを感じ、「またほめられるように頑張ろう」という気持ちが芽生えると言います。
「我慢する理由をはっきりさせる」「我慢できたら思いっきりほめてあげる」子供の脳の働きを知り、その反応を予測して接する子育てを行えば、親の前頭前野もぐんぐん鍛えられるそうですよ!


育児に積極的な「イクメン」の脳には、家族円満をもたらすすごいホルモンが働く!


今や男性も女性と同じように育児に積極的に関わる時代。いわゆる「イクメン」のパパ達が急増しています。ところが脳科学的に調べてみると、同じように育児に関わっているつもりでも、やはり男性と女性では脳のレベルで育児対応力に違いがあることが分かってきました。女性は、進化の産物として、脳がとくに乳幼児期の子育てに俊敏に対応できるよう、特別な発達を遂げていたのです。
とはいえ、男性だって、積極的に育児に関わるほど脳に変化が起きることも明らかになりました。スタートラインでは女性にかなわない部分があったとしても、その後子育て経験を積むことによって、わが子への愛情が強まり、育児スキルも学習によって向上していくのです。
さらに興味深いことに、子供と触れあうほど、男性の脳に「あるホルモン」が放出されることが突き止められました。そのホルモンとは、前回の番組でご紹介した「オキシトシン」。出産を機に女性の脳から大量に放出され、わが子への愛着を強める働きをします。そのオキシトシンが、わが子に触れるだけで男性にも放出され、わが子との愛の絆を強めていくのです。

オキシトシンの働きで、既婚男性は妻以外の女性と距離を置くようになる


とくに男性の場合、オキシトシンが多く放出されると、夫婦関係にも大きな影響が現れることが、ドイツの最新実験で明らかに。人工的に合成したオキシトシンをスプレーで鼻から吸入し、既婚男性の脳に作用させると、オキシトシンを吸入していない時と比べて、妻以外の女性と距離を置こうとするようになることが確かめられたのです。
つまり、オキシトシンにはいわば「浮気防止」の効果があると言えます。なぜなのか?実験を行った研究者によると、オキシトシンとは、単に親子の愛情を強めるだけでなく、子を育てる親同士の絆も強めようとする働きがあると言います。子育ての妨げになる部外者を排除し、子供が安定して育つ環境を守ろうとしていると考えられるのです。このようにオキシトシンには、子育てがうまくいくようにママもパパも変えていく、不思議な力が備わっていることが注目されています。子育てに関われば関わるほど、ママだけでなくパパの体にもオキシトシンが放出され、家族みんなの絆を強めていくのです。
番組では、ママもパパも子供も、効果的にオキシトシンの分泌が高められる接し方をご紹介しました。ポイントは「互いに目を合わせて」「肌で触れあう」こと。直に触れあうと、オキシトシンは親にも子にもたくさん放出されますが、「目を合わせるだけでもオキシトシンが出る」というのが、忙しい子育てママには朗報です。家事で手が離せなくても、折々わが子を見て、アイコンタクトする。それだけでも子供は親との愛情や絆を感じて、安心することができると言います。子供が穏やかになれば、親も穏やかでいられる。オキシトシンの働きを知ってわが子やパートナーとの接し方を考えると、素敵な変化が起きるかも知れませんよ!

つらい子育ての見方が変わる!?最新科学が教えるヒントはこちら

番組ではその他にも、最新科学の視点から、ママやパパ、さらに子供を取り巻くみんながハッピーに子育てに関われるヒントを探って、ママ代表の虻川美穂子さん・眞鍋かをりさん、パパ代表の恵俊彰さん・ユージさんらが、赤裸々な自分の子育てエピソードを交えながら熱い議論を繰り広げました。「ママたちが非常事態!?2」のNHKオンデマンドでの配信は3月28日(月)午後6時からを予定しています。第1弾のNHKオンデマンドは配信中です。

NHKオンデマンドで視聴できます

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