第 1 集
「こうしてヒトが生まれた」
48 日(日) 後 9:00 ~ 9:49

塗り変わる人類進化のドラマ

今、相次ぐ新発見で人類の歴史が次々と塗り替えられている。およそ700万年前に誕生したとされる人類の祖先。その進化の歩みは、「猿人→原人→旧人→新人」という単純なものではなく、現在分かっているだけでおよそ20種の人類が時には共存し、誕生と絶滅を繰り返していた。その最初期の姿を伝えるのが、440万年前のアフリカを二本足で立って歩いていたアルディピテクス・ラミダスだ。最新の研究が明らかにした“歩く理由”。それは意外にも、家族を守るためだったという。

壮絶な逆境こそが人類を変えた

実は、ヒトに至る人類の進化は、常に絶滅の危機と隣り合わせの過酷な道のりだった。その中で私たちにつながる祖先は、数々の偶然と幸運に導かれ、辛くも生き残ったのだ。二足歩行を始め、やがて草原に進出した人類の祖先。そこでは祖先たちは飢餓に襲われ、肉食獣に食われる“弱者”だった。しかし実は、その逆境こそが人類を進化させたことが分かってきた。仲間と協力する集団の力、さらに石器という道具を発明したのだ。

なぜヒトは生まれたのか?

およそ180万年前、外見はほとんど私たちヒトと変わらない人類が登場した。ホモ・エレクトスだ。すらりと長い足、体毛の薄いつるつるの肌。それは獲物を長距離追跡する独特の狩りによって生まれた。脳も大きくなり、思いやりの心さえ芽生えていたという。こうして遠いご先祖様たちが必死につないだ命、そのバトンが私たちにつながっている。そう、あなたへと続く進化の道のりは奇跡の連続。絶滅の崖っぷちで辛うじて見いだしてきた、細い道だったのだ。

第 2 集
「最強ライバルとの出会い そして別れ」
513 日(日) 後 9:00 ~ 9:49

ホモ・サピエンスとネアンデルタール人の出会いと共存

およそ20万年前に誕生した、私たちホモ・サピエンス。祖先たちがアフリカを出て、中東に進出したときに出会ったのが、別種の人類ネアンデルタール人だ。近年、ゲノム研究が進み、私たちの祖先とネアンデルタール人は交わりを持ち混血していたことが判明。さらに、受け継いだ遺伝子が、私たちの進化に貢献してきたことが分かってきた。かつては、両者は対立していたと考えられていたが、実は共存していた可能性も浮かび上がっている。

ネアンデルタール人とは何者か?

ネアンデルタール人は、私たちホモ・サピエンスに最も近い人類の仲間。40万年前頃に私たちと別れ、ユーラシア大陸で独自の進化を遂げた。最大の特徴は、強じんな体。レスラーのように筋肉隆々で、マンモスやバイソンなど大型動物を狩る屈強なハンターだった。さらに近年、新発見が相次ぎ、言語を操り、高度な文化を持っていた可能性が高いことも明らかに。しかし、体力と知性を兼ね備えながら、およそ4万年前に絶滅した。

なぜホモ・サピエンスだけが生き残ったのか?

ネアンデルタール人に比べると、私たちホモ・サピエンスは華奢(きゃしゃ)で、力もひ弱だった。にもかかわらず、祖先たちが生き残ることができた秘密は、実はその弱さにこそあったと考えられている。弱いからこそ、安全な狩りを行うことができる道具を生み出し、仲間同士で力を合わせる「協力」を高めたのだ。そうして人口を増やしていったことで、脳の進化が促され、ホモ・サピエンスは全く新たな力「想像力」を獲得したと考えられている。

第 3 集
「ホモ・サピエンス ついに日本へ!」
再放送
718 日(水) 前 0:40 ~ 1:29

ホモ・サピエンスはなぜ世界に広がることができたのか?

かつてこの地球には、ホモ・サピエンス以外にもたくさんの種類の人類が暮らしていた。その中でも、世界中に広がることができたのは、私たちホモ・サピエンスだけだった。いったいなぜか。その旅路には、行く手を阻む大きな障壁が立ちはだかっていた。広大な海と極寒の北極圏。現代人でも困難な巨大な障壁を、数万年も前の人たちが突破できたのはなぜなのか。謎をとくカギとなるある画期的な道具が発見された。ホモ・サピエンスのダイナミックな拡散を支えた可能性のある驚くべきテクノロジーに迫る。

なぜ広大な海を渡ることができたのか?

石器など限られた道具で生きていた時代に、なぜ広大な海を渡ることができたのか。その真相に迫るために訪ねたのは、世界最古の航海が行われたとされるアジアからオーストラリアの海域。数万年前に舟があったかどうかは、証拠が残っていないため謎であるが、近年、当時から高度な航海技術があったことを示唆する証拠が次々と見つかっている。年代は測定されていないが、舟をこぐ人を描いた洞窟壁画も見つかった。ホモ・サピエンスの大拡散を可能にした技術とは?

なぜ極寒の地に進出できたのか?

北緯70度、ロシアの極寒の大地に、ヤナRHSという3万2千年前の遺跡が見つかった。石器時代のホモ・サピエンスが、他の人類たちがたどり着けなかった北極圏にも進出していた証拠だ。熱帯生まれのサピエンスにとって、極寒の地は過酷な環境であったはず。なぜ進出し、どうやって耐えたのか。その謎をとくカギとなる道具が、ヤナRHSから見つかった。サピエンスは、画期的な発明品を武器に、寒い土地でも豊かに暮らしていた可能性があるという。サピエンスの偉大な力を明らかにする。