NHKスペシャル

戦争と“幻のオリンピック” アスリート 知られざる闘い

アジア、太平洋で繰り広げられた日本の戦争。1940年(昭和15年)に東京で開かれる予定だったオリンピックは中止となり、幻となった。活躍を期待された選手たちは、戦争一色に染まる時代の中で、歴史の表舞台から消えた。
今回、番組では、競泳・北島康介さん、サッカー・長谷部誠選手、陸上・朝原宣治さんとともに、その選手たちの足跡をたどる。
戦場に向かい、還らなかった選手の中には戦争の「シンボル」として利用された実情も見えてきている。また、スポーツを統制し戦争に全面協力させようとした国や軍に対して、スポーツの精神そのものを守ろうとした人物がいたことも分かってきた。競泳監督などを務めた松澤一鶴だ。今回、松澤の数百点に及ぶ資料も見つかった。
2020を控えたいま、アスリートの尊厳を奪い去った戦争の現実を明らかにするとともに、スポーツの精神を追い求めたアスリートたちと松澤の激動の人生を見つめる。