インドの衝撃 第3回 “ 世界の頭脳” 印僑パワーを呼び戻せ
鉄鋼王と呼ばれるラクシュミ・ミタル氏、米シティグループの再建を託されたCEOのビグラム・パンディット氏、ともにインド生まれの「印僑」だ。世界130カ国に暮らす印僑の数は合わせて2,500万人、各地でその存在感を高めている。
最も多い250万人が暮らすアメリカでは、印僑の9人に1人が年収1億円以上、人口は0.5%ながら、全米の億万長者の10%を占める。数学や金融に強い特質ともに、彼らの力の源泉となっているのが、世界に張り巡らされた印僑のネットワーク。成功者が若い印僑に、国際ビジネスや起業のノウハウを伝授、成功の連鎖が起きている。
そして今、本国インドが急成長を遂げる中、アメリカの頭脳となってきた印僑たちが、相次いでインドに帰国し、新しい産業の担い手となりつつある。
優秀な起業家を生み出し続ける印僑ネットワークや、印僑のスーパー人材を狙ったヘッドハンティングの動きを追い、世界を揺るがす印僑パワーの核心に迫る。