NHKスペシャル

イタリア賞受賞 映像詩 里山 命めぐる水辺

NHKが継続的に取材を続けてきた「映像詩 里山」。
田んぼ、小川、雑木林・・・。人と自然が共にくらしてきた「里山」「里地」は、身近で、なつかしい、そしてかけがえのない日本の自然。今回のテーマは「水」。水と密接な関わりをもつ人と生きもの世界を、斬新かつ美しい映像で描く。

舞台は滋賀県北部。琵琶湖に近い集落では、家の中に湧き水を取り入れた、「カバタ」と呼ばれる独特のしくみが今も残り、人々は、湧き水を日々の生活に利用している。人が使った水の流れは、魚やトンボ、カエル、水鳥など、多くの生きものを育みながら、湖へと下る。
湖畔には豊かなヨシ原が広がり、コイやフナなど、多くの魚たちが産卵のために集まってくる。その魚を狙って、昔ながらの木の舟を使った伝統漁が営まれている。

見どころは、2年近くをかけて撮影に成功した凝った映像の数々。ヨシノボリと漁師との出会いや、花火を見るカエル、大迫力のコイの産卵など。心のふるさとの風景を描いた珠玉の映像詩。

  • 琵琶湖の畔に広がるヨシ原。緑萌える春、大挙して産卵に集まるコイやフナを狙って伝統漁が行われている
  • かばた(川端)からの水が集まって集落の中を流れる小川。心のふるさとのような、どこか懐かしい風景。かつては、あちこちに水辺の暮らしがあった。