NHKスペシャル

光と影 ふたりのダンサー ~紅白 舞台裏のドラマ~

去年の第68回NHK紅白歌合戦で、平井堅さんの歌「ノンフィクション」をダンスで表現した義足のプロダンサー・大前光市さん(38)に密着。大前さんと、今回のステージで振り付けを担当した辻本知彦さんとの熱い創作の日々を描く。
大前さんが注目を集めたのは2年前。リオパラリンピックの閉会式。片足で連続4回のバク転という圧巻のパフォーマンスで鮮烈な姿を世界に印象づけた。そして紅白では、歌の世界観である「絶望と向き合う苦しみ。その先に見える希望」を全身で伝え、深い感動を呼んだ。この舞台の陰に、知られざるもうひとつのドラマがあった。大前さんと辻本さんは、かつて同じ舞踊団を目指した因縁の相手だった。15年前、大前さんはオーディションの直前、交通事故に遭い、左足を切断。一方、辻本さんは、その舞踊団に見事合格。注目を集め、瞬く間に活躍の場を世界へと広げていった。光と影、別の道を歩んできた二人が、紅白でタッグを組むことになった。胸に秘めた葛藤、意地とプライド、互いをぶつけ合い新たな表現に挑んだ二人のダンサー。その日々を追った。