NHKスペシャル

廃炉への道2016 調査報告 膨らむコスト
~誰がどう負担していくか~

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メルトダウンした3つの原子炉を同時に「廃炉」にする、世界でも例のない取り組み。その長い道程を記録していくシリーズ「廃炉への道」。
福島第一原子力発電所の事故から5年半が経ち、核燃料の除去など、技術的な困難があらわになる中、もう一つの難題が浮かび上がっている。事故収束に向けた費用が想定以上に膨らみ、現行の仕組みでは持続的にまかなっていくことが極めて難しくなりつつあるのだ。人件費や技術開発費の増大だけではない。住民帰還のための除染のコストや、賠償費の膨張も著しい。またこうした費用をまかなっていく「仕組み」も、壁にぶつかっている。先頃東京電力も、負担の厳しさを訴え、さらなる国の追加支援を求める方針を示した。
こうした「コスト」の問題は、廃炉の方法や住民帰還など政策の根幹に関わる。番組では、廃炉を「コスト」という切り口から徹底検証する。一体どれだけ膨らむのか。その負担は誰がどのように担っていくのか。事故コストの全体像を可視化し、持続可能な「廃炉への道」を考える。