団塊の世代が７５歳以上となる２０２５年――。介護を必要とする人は現在の６００万から８００万以上に激増し、介護にかかる総費用は２０兆円に膨れあがると見込まれている。在宅でも施設でも十分な介護を受けられない“介護難民”は４０万以上に上るという試算もあり、このままでは、日本の社会的基盤が崩壊しかねない状況だ。
“家族が支える介護から、社会が支える介護へ”をスローガンに１５年前にスタートした介護保険制度。しかし今、介護に追われる家族の疲労はピークに達し、行き場を失った高齢者は“無届け介護ハウス”などに頼らざるを得ないケースも急増している。核家族化や共働きが進み、少子化に拍車がかかる中、私たちはこれからの危機にどう備え、乗り越えていけばいいのか―。
「私たちのこれから」第３回は「介護危機」をテーマに、市民と専門家を交え、これからの介護を支える処方箋について徹底討論。また、生放送パートでは、データ放送から視聴者に参加を呼びかける「視聴者ライブ投票」を実施し、ツイッターやメールで寄せられる意見や質問も紹介しながら考えていく。