NHKスペシャル

"あの日の映像"と生きる

東日本大震災は、多くの住民が「津波の映像」を自らのデジカメなどで撮影し膨大な映像が残ったという点でも、かつてない災害であった。その映像は、未来に教訓をつなぐ貴重な価値を持つことになったが、実は、その映像を撮影した人、その中に映っていた人、さらには亡くなる直前の家族が映っていた遺族たちの4年間の軌跡をたどってみると、その映像をめぐり様々な葛藤を繰り返し、自分の生き方を問い続けていることがわかってきた。津波の映像を見ることで亡くなった家族のことを思い続けている男性。亡くなった父親の姿を映像の中にみつけ、気持ちの整理をつけられた男性。そして、自らが津波で流される映像を使って、命の尊さを訴えている夫婦・・・。「あの日の映像」に向き合いながら、生き方を模索する人たちの、震災から4年に渡る心の軌跡を見つめる。