NHKスペシャル

釜石の"奇跡" いのちを守る 特別授業

東日本大震災後、各地で「防災」への意識が高まる中、あの震災の“貴重な体験”として語り継がれている子どもたちがいる。184人の児童全員が自力で巨大津波を生き延びた、岩手県の釜石小学校。大人顔負けの「判断力」や「想像力」で危機を乗り切った子どもたちの体験は、防災の視点だけでなく「危機対応」のモデルケースとして国内外で注目を集め、“釜石の奇跡”とも呼ばれている。今回その“奇跡”をアニメーションと実写で詳細に再現。子どもたちの驚くべき避難行動を親しみやすい、演出で伝える。また、釜石市の防災アドバイザーを務める群馬大学の片田敏孝教授をスタジオに迎え、親世代・子ども世代のタレントが「教室風」のスタジオで“奇跡”に学びながら「防災」を考えていく。「防災の日」、親子で気軽にでもちょっと深く考える場としたい。

M C:国分太一、首藤奈知子アナウンサー
ゲスト:今井絵理子、熊田聖亜、サンドウィッチマン、つるの剛士、
堀ちえみ、本田望結、まえだまえだ(50音順)
先 生:片田敏孝(群馬大学教授)

放送を終えて

素早く的確に行動して、大津波を生き抜いた釜石の子どもたち。取材をした子どもたちの多くが異口同音に、「何も特別なことをしたわけじゃない。学校で教わったことをそのまま実行しただけ」と話していました。「釜石の奇跡」は学校の先生方の教育の賜(たまもの)です。大人がいのちと向き合うことを真剣に教えていけば、子どもたちは必ずそれに応えてくれるのだと、教育の可能性を感じました。
番組の中で紹介できなかったエピソードがまだまだたくさんあります。いつかまた、みなさまにご紹介できる日がくればと思っています。

報道局社会番組部ディレクター 福田和代