NHKスペシャル

愛と佳純 ~卓球女子・メダルに挑む~

世界ランキング6位の石川佳純選手19歳と7位の福原愛選手23歳。「ふたり」の活躍で日本は国別ランキング2位、団体戦のメダルも見えてきた。若きエースの「ふたり」が日本卓球界初のメダルへと導く。
「泣き虫愛ちゃん」として茶の間のアイドルだった福原選手のバックハンドは、世界でもトップクラスの実力を持つ。その福原選手が3回目の五輪を前に、体を鍛え直し、食事もコントロールして肉体改造を図っている。一方、初めて五輪に出場する石川選手は、得意のフォアハンドを武器に、2年前世界ランキング52位から一気に6位へ駆け上がった「新星」だ。強豪国に警戒される中、サーブからの速攻に磨きをかけ猛特訓中。世界ランキング1~4位を独占する中国の牙城を崩すのは「ふたり」がひとつになる時。番組はこの1年の間、「ふたり」に独占密着。
これは切磋琢磨しながら高め合い五輪に挑む「ふたり」の物語だ。

放送を終えて

今回の番組では、見ている人に「五輪に向け卓球選手が頑張っています」という以外に何かを感じてもらえる番組にするにはどうすればいいのかを考えました。私自身は、これまでに築いた人間関係で、できるだけ福原愛選手、石川佳純選手、二人の本音に迫り、苦悩の一端だけでも伝えたいという思いで取材を進めました。取材以外の場で何度も話し、番組の意図を伝え、信頼してもらって、いざインタビューという時に、本音で語ってもらうことを心がけました。その結果、7月初旬のインタビューでは、二人とも、こちらの取材意図を理解してくれていたので、これまでは話してくれなかったような内容も少し聞けたのかなと思います。オリンピック本番で福原選手、石川選手が、持てる力を発揮して悲願のメダルを手にすることを願いながら、ロンドンで取材にあたりたいと思います。

ディレクター 内田佑磨