NHKスペシャル

コンピューター革命 最強×最速の頭脳誕生

地球上の全70億人が一斉に取りかかっても数十日間かかる計算をたった1秒で行うという“世界最速”の頭脳・理化学研究所と富士通が開発したスーパーコンピューター「京」と、人間の言葉を聞いて理解し、人気クイズ番組で全米チャンピオンを破った“世界最強”の人工知能・IBMの「ワトソン」。激烈な競争の末に生まれたこの2つの頭脳は、人間社会を劇的に変貌させる可能性がある。
地球温暖化や津波の被害予測、遺伝子創薬など最先端分野での技術開発のスピードを一挙に短縮する「京」。過去の出来事をすべて知識として蓄え、経済危機脱出のシナリオを描いたり、症例から、医師に代わって診断を下すなど、人間を記憶から解放する「ワトソン」。両者が目指すところはひとつ、人間を実験や計算、知識の暗記といった単純作業から解放し、より高度な知的活動に専念させることだが、“知性”と呼ばれてきたものをコンピューターが肩代わりするようになった結果、私たちの社会はどう変わるのだろうか。バラ色の未来か、仕事を奪われる悪夢か。
世界各地で進むコンピューター革命の最前線ルポに加え、コンピューターが高度に発達した近未来の東京を舞台にしたアニメも挿入し、変貌の行方を描き出す。