NHKスペシャル

阪神・淡路大震災17年 東北復興を支えたい ~"後悔"を胸に~

今年1月、阪神・淡路大震災から17年。今、東日本大震災の被災地には、全国から多くの人々が復興支援に入っているが、その中でも大きな存在感を示しているのが、その阪神大震災で被災した地区の人たち。その数は兵庫県下の自治体職員や看護師など公的機関だけでも、のべ8万人に達しNPOやボランテイアを入れると、さらに膨大な数になる。彼らに取材すると、ある共通の“思い”があると分かってきた。それは、阪神大震災の復興でできなかったことを二度と繰り返したくないという“後悔”。その後悔を見ていくと、まちの復興を進める上での3つの大きな課題が浮かび上がってくる。
「住民が望む町の姿にならなかった」、「地域の絆が断ち切られた」、「多くの人がふるさとを奪われた」。しかし、被災地では「復興の青写真がなかなか示されない」、「同じ町内の人たちが違う仮設に入居させられた」など、再び同じ後悔を繰り返しかねない事態が進行している。阪神・淡路大震災を経験した人たちが「後悔」の念を胸に、東北の町の復興を支援する現場にカメラを入れ、今回の東日本大震災で何が復興の壁になっているのか、そして、街の復興で本当に大切なことは何か探る。