NHKスペシャル

シリーズ東日本大震災 "震災失業"12万人の危機

避難民33万人、そのうち仕事を失った人は、およそ12万人・・・。しかし自営業者で職を失った人は未だに把握されておらず、実際の失業者数は20万人に増加するという恐れもある。
「住まいは神戸、職場は大阪」という職住分離の世帯が大半を占め、震災失業者が目立たなかった阪神・淡路大震災。そのときと全く違う危機的な状況が、東日本大震災で進行している。
地震や津波が家族の命と故郷を一瞬のうちに奪い、数十万人が「血縁・地縁・社縁」すべて同時に失われるという、かつて私たちが経験したことのない未曾有の事態である。
こうした中、“失業”した被災者の身にいま、何が起きているのか。
番組では、被災地で最大の仮設住宅「開成団地」約1100世帯の住民にNHK独自の聞き取り調査を実施。“生産基盤”と“生活基盤”を奪われた働き世代の心身、その家族にいま何が起きているのか。アンケート取材の過程も交えた住民ルポを入り口に、知られざる実態を明らかにし、その解決策の一端を模索していく。