NHKスペシャル

証言ドキュメント 永田町・権力の漂流

小沢一郎さん、鳩山由紀夫さん

50兆円を超える過去最大の赤字国債発行が見込まれる平成24年度予算案の編成が大詰めを迎える2011年12月。熱狂の政権交代から2年あまり。あの時の高揚感はすっかり失われ、すでに3人目となった野田総理大臣はひたすら低姿勢での政権運営に務めている。2年前、政権交代を実現させた最大の原動力は「自民党政治からの脱却」を求めた世論だった。しかし、「脱官僚依存」と「政治主導」を掲げてスタートした新政権は迷走に迷走を重ねた。その根本にあったのは「小沢か、脱小沢か」という民主党内の根深い路線対立と、「利害調整」や「合意形成」ができない政治力の決定的な欠如だった。そして、大震災と原発事故という未曾有の国難に直面しながらも政治は混迷の度を深めていった。永田町の住民たちはこの2年間で何を経験し、何を学んだのか。政権運営に関わった与党幹部や、野党議員の証言を軸に、なぜ民主党の理想は挫折したのかを検証。その失敗の核心に迫り、新しい政治のあり方を展望する。