NHKスペシャル

巨大津波 知られざる脅威

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巨大津波の全ぼうに映像と証言から迫るNスペの第二弾。今回は、港の漁船や重油タンクなど様々な構造物を凶器に変え、また防潮堤に頼りきった津波対策の弱点をついて町を破壊した「知られざる」津波の脅威に迫る。
あの日、港の重油タンクや倉庫などの施設が次々と破壊され、大量の瓦礫と真っ黒な油が湾内奥深くに運ばれた気仙沼。これまで危険性が指摘されていたものの、メカニズムの解明に至っていなかった「津波火災」が、どのように発生し延焼していったのか、その一連が映像でとらえられていた。地域の消防能力が崩壊し消火も出来ない中で、避難所までもが火災に襲われるなど、人々は危機的な状況に陥っていた。
また、津波から住民を守るための「防潮堤」が思わぬ被害につながった。宮古市田老地区では、防潮堤の形が津波を中央に集めるように増幅させ、集落を襲っていたのだ。防潮堤の水門を閉めなければならない消防団員、防潮堤を信じきっていた住民など、多くの命が奪われた。
巨大津波の「知られざる危機」に、人々はどう向き合っていたのか。津波の脅威の姿とこれまでの対策の盲点にフォーカスをあて、命を守るために何が必要かを見つめる。