NHKスペシャル

アフリカンドリーム 第3回
移民パワーが未来を変える

サッカーW杯を前に盛り上がりを見せるアフリカ最大の経済大国、南アフリカ。いま、周辺諸国との大きな格差をエンジンに経済成長を加速させている。パスポートがなくても事実上自由に入国できる新たな制度を打ち出した結果、経済破綻した隣国ジンバブエの移民が大量に南アフリカに流れ込むようになった。「安くて良質」と言われるジンバブエの人材が急増し、さらなる経済の飛躍を遂げているのだ。しかし、その一方で、南アフリカの黒人たちの失業率が高まったため、過激な移民排斥運動も起きるようになり、治安がどんどん悪化している。

もともと多くの民族が共存し、国家という意識が薄かったアフリカ。最近、人や金・モノの国境を取り払い、大きな経済圏を作って共に成長を目指すという動きが加速している。番組では、国境を超えて入国してくるジンバブエ人移民を密着取材するとともに、彼らを取り込もうとする南アフリカの企業や大規模農場を取材。ボーダレス化の流れが社会をどう変えていくのか、見つめる。