NHKスペシャル

アフリカンドリーム 第1回
“悲劇の国”が奇跡を起こす

アフリカの国々がヨーロッパの宗主国から独立し「アフリカの年」と呼ばれた1960年から半世紀。今、ようやくアフリカは「暗黒の大陸」から「希望の大陸」と呼ばれるようになってきた。急速な経済発展やグローバリズムを追い風に、大きな変化が生まれ始めているのだ。こうしたアフリカの知られざる新しい姿を描く「シリーズ・アフリカンドリーム」、第1回目の舞台はルワンダ。

民族間の対立で80万人が殺されるという大虐殺が起きてから16年、ルワンダは驚異的な復興をとげ「アフリカの奇跡」と呼ばれるようになった。その原動力は「ディアスポラ(離散者)」といわれる人たちだ。半世紀前の独立前後から迫害を逃れて世界各地に散らばったルワンダ人はおよそ200万人にのぼるが、今「祖国を復興させたい」とルワンダに巨額の投資を行うとともに、次々と帰還を始めているのだ。

今後、アフリカの国々が発展するカギのひとつとしてルワンダの戦略は大きな注目を集めている。祖国のために立ち上がったディアスポラの姿と、それを復興に生かそうとする政府の戦略を追う。