NHKスペシャル

未知の脅威 新型ウイルス 日本は耐えられるか

急激なスピードで感染が広がる新型インフルエンザ。厚生労働省は10月をピークに国民の5人に1人にあたる2500万人あまりが発症し、およそ3万8千人が重症になると想定している。感染の拡大は何をもたらすのか。今回のウイルスは、感染してもほとんどの人が軽症で済むが、わずか数日で症状が悪化する「ウイルス性肺炎」で死亡するケースも数多く報告されるなど、従来のインフルエンザと異なる特徴があることがわかってきた。また、季節性のインフルエンザで亡くなるのは主に高齢者だが、新型では20代から50代でも重症化し、乳幼児から高齢者まで幅広い世代の命に影響が及ぶ。感染力が強いため、患者の急増で医療機関がパンクする可能性もあり、治療が遅れると健康な人でも死に至ることがある。どうすれば重症者や死者を減らすことができるのか。“震源地”メキシコの最新研究からウイルスの正体に迫ると共に、感染拡大に立ち向かう医療現場や、各国の最新の対策を取材、国内での“感染爆発”をどう防ぐのかを探る。