NHKスペシャル

アメリカは“変革”を選ぶのか ~オバマVSマケイン~

“ひとつのアメリカ”という理想を訴え、初の黒人大統領誕生となるか注目が集まる民主党のバラク・オバマ氏(47)。豊富な経験と実績を武器に“ワシントンの変革”を訴える共和党のジョン・マケイン氏(72)。金融危機やイラク情勢など多くの課題に直面する中、11月4日、アメリカは国の未来を託す大統領選の投票日を迎える。勝利をつかむのはどちらの候補か、鍵を握るのが“スィングステート”と呼ばれる激戦州の行方だ。過去4回の大統領選で共和党候補が勝利してきたノースカロライナ州では、“変化”を求める若者や黒人たちの熱狂的な支持を背景にオバマ氏が急速に追い上げている。一方、古くからの工業地帯が広がり、民主党の強固な地盤だったペンシルベニア州では、白人労働者や白人女性を中心に、マケイン氏を推す動きが広がっている。背景として指摘されているのが、黒人候補に対する差別意識だ。優勢が伝えられるオバマ氏だが、人種問題が投票に及ぼす影響を、陣営も測りかねている。アメリカの未来を託せるのはどちらの候補か。かつてない閉塞感の中、“変化”を求めながら“変化”に戸惑う有権者たちの姿を追う。