NHKスペシャル

第34回放送文化基金賞 番組部門 テレビドキュメンタリー番組本賞受賞
アンコール放送 夫婦で挑んだ 白夜の大岩壁

凍傷で指を失った登山家夫婦が、この夏、北極圏・グリーンランドにある、高さ1300メートルの未踏の大岩壁に挑んだ―

1994年ヒマラヤ、チョー・オユー(8201メートル)の難ルートを無酸素単独で初登攀に成功、世界最強と称された山野井泰史さん(42)、そして、妻の妙子さん(51)。
2002年秋、二人はヒマラヤの高峰ギャチュンカン(7952メートル)に挑戦した。下山途中、雪崩に襲われた二人は、生死の境をさまよいながら、奇跡の生還を果たした。しかし、凍傷で泰史さんは10本、妙子さんは18本もの手足の指を失い、クライマーとして致命的なダメージを負った。
それから5年、二人は残った身体機能を使い、リハビリとトレーニングを続けながら、クライミングへの夢を追い続けてきた。
そして、今年8月、二人は北極圏・グリーンランドにある、高さ1300mの未踏の大岩壁「オルカ」に挑んだ。様々な困難を前に、二人はどんな登攀を行ったのか。 「より高く、より困難に」挑み続けてきた山野井泰史・妙子のクライマー夫妻が今、「再びふたりで登る」ことで、自分たちの限界に挑み続ける姿を余すことなく記録したドキュメンタリー。