NHKスペシャル

サンゴの悲鳴が聞こえるよ

色とりどりの魚、エビやカニなど多様な水生生物が住み「海の熱帯林」と呼ばれるサンゴ礁。地球上の海の生き物の4分の1が暮らすといわれる「いのちの海」がいま危機に瀕している。

日本最大のサンゴ礁海域である「西表石垣国立公園」。去年夏、サンゴが真っ白に変色する白化現象が発生。30%以上が被害を受けた。原因は30度を超える異常な高水温。背景に地球温暖化による水温の上昇がある。加えて、水質汚染などの環境破壊もサンゴに襲いかかっている。今年発表された予測では、このままでは50年後、地球上からサンゴが消滅するという。2008年は「国際サンゴ礁年」。太平洋グレートバリアリーフ、インド洋モルディブなど、世界の海でサンゴを守る闘いが繰り広げられている。石垣の海では、サンゴの卵を海の中で受け止め、卵から育てて移植するという最先端の試みが続けられている。

この春から、石垣市立富野小中学校の全校生20人は、学校の前の海でサンゴを観察。白化しないかどうか、監視を続けてきた。子供たちが見つめるサンゴ、はたしてこの夏どうなるのか?

番組では、子供たちのサンゴ観察記録を軸に、日本と世界でのサンゴの海の現実と再生への闘いを追う。