NHKスペシャル

アフリカ 森の政権争い ~長老チンパンジー 大活躍~

昨年、アフリカ・タンザニアの森で、チンパンジーの政権争いが勃発した。現リーダーに、台頭著しい若者が挑む。しかし最後に政権の行方を決めたのは、長老チンパンジーの選択だった!
オスのリーダーは外政(他群との縄張り争い)と内政(群内の統率)をしなければならず、力と知恵が必要だ。長老は、いまなお群れの政治に影響力を持つ。

この政権争いを間近で観察した研究者がいた。日本モンキーセンター所長・西田利貞氏ら京都大学中心のチームだ。群れを観察して40年。長老チンパンジーの幼い頃、ボスの地位を狙っていた20代、ボス抗争に破れてから長老となるまで、全てを知り尽くしている。そして今回、新リーダーが決まるまでを克明に観察し、老チンパンジーの政治力を解き明かした。

番組は、京大調査チームに同行。目の前で展開された政権争いを中心に、40年にわたる付き合いだからこそ観察できた、チンパンジーたちの人間顔負けのしたたかな争いと和平の知恵を紹介する。