NHKスペシャル

若き技能エリートたちの戦い ~巧みを競うオリンピック~

22年ぶりに日本で開催される「技能五輪国際大会」(沼津市・11月14日~21日)。90年代前半まで圧倒的な強さを誇った日本だが近年は成績が低迷、背景には技能の継承が進まない日本の製造業が抱えるさまざまな問題がある。
今や「高度な製造技術は国内に、コストのかかる大量生産の現場は海外に」という考えが成立しなくなり始めている。高度な技能の習得には現場の基礎的な技術が必要だが、効率化優先で工場の海外移転を急速に進めた結果、国内の技能が低下し続けているのだ。
セイコーエプソンは、5年前、定年間際の優秀な技能者を動員した「ものづくり塾」を発足して若い技能者の育成に乗り出し、予選を勝ち抜いた。対する最強のライバル・韓国は、国をあげての技能者育成に乗り出している。長期合宿や報奨金まで準備して大会に臨んでいる。
番組では、「精密機械組立」部門を中心に4日間におよぶ戦いをドキュメント。日本の製造業の現状と課題を浮き彫りにし、「技能者育成」の明日を探る。