NHKスペシャル

デザインウォーズ ケータイ開発の舞台裏

日本で携帯電話サービスが始まって20年。高機能・小型化、大画面時代への突入など、常に進化を遂げてきた。単なる家電ではなく、コミュニケーションツールでもある携帯電話。今、各社、最も刺激的な開発競争を繰り広げている。
デザインを経営の中心に置く「デザイン優先経営」で一足早く、世界市場に躍り出た韓国LG電子。2005年に発表した「チョコレートフォン」は、世界で初めてタッチセンサーを採用。使う人の心を刺激するデザインで、1000万台を売る大ヒットとなった。そのLG電子が今攻略を目指すのが、日本市場。有力な国内メーカーがひしめく日本市場に、日本向けチョコレートフォンを投入、本格的な日本進出に乗り出した。こうした状況の中、高い技術力を武器に次々と携帯を開発してきたNECは、新たな戦略に乗り出した。「新しい技術を搭載すれば売れる時代は終わった」とこれまでの成功モデル、二つ折り携帯にこだわらない新たなデザインへのチャレンジが始まった。また、この春、LGを抜いて、世界第4位のシェアに躍り出たソニー・エリクソン。その携帯電話開発のキーワードの1つが、「エモーション」。人間の感情をデザインするという全く未知の領域での戦いが始まった。
番組では、3社のデザイン開発競争の最前線に密着。人間の欲望を次々と形にしていく携帯の進化の今とこれからを見つめる。