NHKスペシャル

危機と闘う・テクノクライシス 第3回 「しのびよる破壊 航空機エンジン」

航空機エンジンが破壊するトラブルが続発している。去年、飛行中にエンジンを停止させた異常事態の4割が、タービン・ブレードと呼ばれる部品の破断が原因だった。10年前には、福岡空港でガルーダ・インドネシア航空機のタービン・ブレードが破断、離陸に失敗し機体は大破炎上した。

タービン・ブレードは、特殊な耐熱超合金で作られるが、エンジン内の最も過酷な環境で使用されるため、劣化は避けられない。しかも常に最先端テクノロジーを導入して、エンジン性能を上げ続けるために、想定を越えた破壊が起きる。航空会社の技術者たちは、破断を未然に防ぐために徹底的な検査を続けている。
日本航空と全日空を舞台に、しのび寄るエンジン破壊と格闘する技術者たちを描く。