NHKスペシャル

「安全の死角 ~検証・回転ドア事故~」 第47回 科学技術映像祭 内閣総理大臣賞受賞

日本では幼児の死亡原因の第一位は、ガンや心疾患などの病気ではなく、「不慮の事故」である。事故が起きても「保護者の不注意」で片付けられ、背後にある原因が究明されてこなかった。そのため尊い犠牲を事故の再発防止や安全技術の改良に役立てることができなかった。
失敗学の創始者・畑村洋太郎教授は様々な専門家からなるプロジェクトチームを作り、六本木ヒルズの大型回転ドアで起きた幼児の死亡事故の原因究明に立ち上がった。
ダミー人形や高速度カメラを使った実験で、事故を起こしたのと同じ型の大型回転ドアでは大きな衝撃力が発生することがわかる。また幼児の頭がドアに挟み込まれる様子が明らかになる。事故の当事者が調査に協力したことで、事故の原因究明が可能となった。海外から技術導入された回転ドアが、客の要望や製品開発の中で、誰にも気づかれないまま危険を増していった過程を明らかにする。
番組では、再発を防止するには何が必要なのか、広く世に問う。

2005年3月27日(日)に放送したものです。
5月5日(金)に予定していました「子どもの食が乱れている!?」(仮)は、放送を延期いたします。放送日時が決まり次第、お知らせいたします。