NHKスペシャル

活断層列島 ~リスクが足元に迫っている~

最近、地震が頻発している日本列島。その一因になっているのが、地殻の割れ目、活断層だ。11年前、6433人の命を奪った阪神・淡路大震災を引き起こしたのも、野島断層という活断層だった。
いま日本には、2000あまりの活断層がある。では、そのリスクは、いったいどこまでわかっているのか。国は10年かけて、全国の主要な98層の調査を進めてきた。そこでは、野島断層を上回る規模の活断層や、発生確率の高い活断層があることが報告されている。さらに、最新の学説では、日本は地震の活動期を迎え、活断層のリスクは刻一刻と高まっていることも指摘されている。
こうした中、活断層に対する備えは一向に進んでいない。狭い国土しかない日本では、重要な建物が活断層の真上に建っているのが現状だ。対策を迫られた自治体では、わずかながら模索が始まっているが、コスト負担をどうするのか、情報公開はどう進めるのかなど、さまざまな壁につきあたっている。
番組では、いまどんな知恵や工夫が求められているのか探りながら、活断層と共生できる暮らしのあり方を考えていく。

ゲスト:土岐憲三さん(立命館大学理工学部・教授)
キャスター:住田功一アナウンサー

  • 震災以来、国は全国で活断層調査をおこなっている
  • 阪神淡路大震災を引き起こした活断層(野島断層/淡路島)田んぼの中に突如、姿を現した高さ1メートルの活断層の崖
  • 6433人の命を奪った阪神・淡路大震災
    平成 7年1月17日(神戸上空)