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海老名のNPO ガザ地区・ラファの病院に食料支援 地上侵攻迫る“最後の避難場所”の声

  • 2024年02月13日

今月、海老名市のNPOが、ガザ地区のラファにある病院に食料を届けました。
地区最南端にあり、100万人を超える避難民が集まるラファに対し、イスラエルは地上作戦を準備しています。
現地からの声を聞きました。

ガザ支援21年のNPOが海老名に

神奈川県海老名市のNPO「地球のステージ」は、心療内科医の桑山紀彦さんが立ち上げ、21年前からガザ地区の支援を続けています。

地球のステージ 右奥が桑山さん

今回の武力衝突が始まってからは、現地のスタッフが、子どもが心の病気になることを予防したり軽減したりするための支援プログラムを行ってきました。

画像提供:地球のステージ

ラファの病院に食料を支援

2023年11月、親交のあるラファの病院の医師から支援を求められたことをきっかけに、日本政府の資金を活用した、物資と医療品の支援を計画してきました。
しかし戦闘の中で物資の価格は高騰。
搬入経路を確保するのも困難で、度重なる搬入時期の延期を余儀なくされてきました。

※以下の写真は、断りの無い場合、すべて地球のステージ現地スタッフで、ジャーナリストのモハマッド・マンスールさんが撮影したものです※

病院に食料搬入

それでもなんとか物資を調達し、2月7日に患者65人に対し、1ヶ月分の食料を届けることができました。

NPOによりますと、病院には多くの患者がおしよせ、医薬品や医療器具、医療スタッフ、それに食料が不足しています。
ほとんどの患者は部屋に入れずに廊下にいて、十分な治療を受けられずにいるということです。

米や小麦粉、鶏肉の缶詰などが詰まった袋を受け取った患者は、笑顔を浮かべていました。
医薬品も2月末には搬入予定だということで、物資支援は今後2ヶ月間続けられる予定です。

NPOの現地スタッフ モハマッド・マンスールさん
とても苦労しましたが、食料を搬入することができました。
日本のみなさんにとても感謝しています。
しかし、病院内には多くの患者がいて、現場は非常に厳しい状況で、まだたくさんの食料や薬、医療スタッフが必要です。

すべてが足りない町に100万人

この病院があるラファは、ガザ地区の最も南にあります。

ラファ市街/写真提供:モハマッド・マンスールさん

イスラエルは、これまでガザ地区の北部や中部の住民に対し、南部に移動するよう呼びかけてきました。
ラファはガザ地区の最も南のエジプト国境にあり、被害を受けた各地区から避難してきた人が集まって、すでに100万人以上の人が住むいわば「最後の避難場所」となっています。

あいている場所におびただしい数のテントが立っていて、現地では、食料、水、電気、住む場所など、ほとんどのものが不足し、病気が蔓延しています。

モハマッドさんが撮影した写真からは、人々が密集したテントの中で生活し、テントのかたわらで火をたいて、厳しい寒さをしのいでいる様子が分かります。
わずかな食料を炊き出しで分け合い、子どもたちが集まっている様子も写っています。

厳しい環境の中で懸命に生きる人たちの姿です。

モハマッド・マンスールさん
破れたナイロンでできたテントでは、ミサイルの破片や、雨や寒さから人々を守ることはできません。みんな、戦争が終わり、ふるさとへ帰ることを願っています。

“最後の避難場所”に迫る地上侵攻

こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は、ラファに地上作戦を行う準備をするよう指示を出しています。
実施されれば住民に多数の犠牲者が出ると懸念されています。

モハマッドさん
イスラエルはラファにいくように言っていますが、ずっと空爆が続いていて、毎日子ども達が死んでいます。
罪のない人々に何を求めているのでしょうか。こうした中、地上作戦がはじまれば想像もつかない地獄が訪れます。
ラファの人たちは毎日恐怖に怯えています。この戦争は止めなければいけません。
世界が即時停戦に向けた動きを加速することを願っています。

取材を終えて

この写真は1月9日、モハマッドさんがラファで撮影した写真です。
能登半島の地震を知ったラファの人たちが、日本を応援しようと、フェイスペイントをしたそうです。
モハマッドさんはいつか日本に来ることを願っているといいます。
私は、明日も生きていて欲しいと毎日願っています。

  • 佐藤美月

    横浜放送局 記者

    佐藤美月

    2010年入局 川崎市を担当。「すべての子どもが生き生きと暮らせる社会」をテーマに取材を続ける

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