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横浜市鶴見区で18歳女子大学生殺人事件 20代男逮捕【詳しく】

  • 2023年6月29日

29日午前、横浜市鶴見区のマンションの敷地内で、18歳の女性が刃物のようなもので刺されて死亡しました。20代の男が近くの警察署に自首し、その後殺人の疑いで逮捕されました。警察が詳しい状況を調べています。

午前10時17分「娘が倒れている」

6月29日午前10時17分ごろ、横浜市鶴見区東寺尾中台のマンションの敷地内で、「娘が血だらけで倒れている」と家族から警察に通報がありました。
警察によりますと、刺されたのはこのマンションに住む18歳の女子大学生で、病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。

10時26分 警察署に20代男が自首

その後、午前10時26分ごろ、東におよそ1.4キロ離れた鶴見警察署に20代の男が包丁を持って自首しました。
「女性が家から出てくるところを待ち伏せして刺した」と話しているということです。

マンションの駐車場

現場のマンション前には規制線が張られ、捜査員が慌ただしく出入りしていました。
駐車場付近で鑑識活動をしている様子も見られました。

午後1時41分 容疑者を逮捕

警察は午後1時20分ごろ、容疑者を車に乗せて現場のマンションに連れて行ったうえで、当時の状況を確認しました。
そして午後1時41分、自称・会社員で横浜市鶴見区に住む、22歳の男の容疑者を、殺人の疑いで逮捕しました。

合鍵を使って侵入、追い出されていた

容疑者は事件の直前、合鍵を使って大学生の自宅に侵入し、追い出されていた疑いがあることが捜査関係者への取材でわかりました。

「起きたら自宅にいた」

大学生の友人によりますと、29日に事件が起きる直前、SNSで、「朝起きたら、自宅につきあっていた元彼がいた。『合鍵』を使って入ってきた。話し合って帰ってもらった」といった内容の
メッセージが届き、その後返信が途絶えました。
大学生はその「元彼」と、以前働いていた飲食店で知り合って交際することになりましたが、暴力を受けたことから別れたと話していたということです。

友人「もっともっと仲良くなりたかった」

▼優しく友達思い
被害者と同じ大学に通っている女子大学生2人がNHKの取材に応じ、「優しく友達思いの子だった。交際していた容疑者に暴力を受けていた」と振り返りました。
2人はことし被害者と同じ大学に入学し、もう1人の学生と4人でいつも一緒に遊んだり食事をしたりしていたということです。

同級生
私たちはたった2か月しか一緒に過ごしていませんが、本当に優しい、友だち思いの子で、こんな事件に巻き込まれるなんて信じられません。いつも重い辞書を持ち歩いていて、大学の授業を誰よりも真面目に受けていました。

▼容疑者は束縛が強かった
交際していた容疑者について話すこともあり、「DV気質で、怒ると暴力を振るわれる。この前はお腹を蹴られた」と打ち明けたり、腕にあざができていたこともあったということです。
束縛が強く、異性の友人と関わるのを禁止したり、一緒に遊んでいる最中に、
頻繁に連絡してきたりしたということです。

▼毎秒のように復縁迫られる
2人によりますと、事件の1週間前、重荷をおろしたように、「暴力がひどいからようやく別れた」と話し、ふだんよりも元気で安心しているようでした。
しかし、容疑者は複数のSNSでアカウントを変えながら復縁を迫る連絡を毎秒のように頻繁に繰り返したということです。
被害者は「自宅の鍵を取られてしまった」などと話し、恐怖を感じている様子だったということです。

事件の3日ほど前になって連絡がやみ、「ようやく別れられた」と話していたところで事件が起きました。

同級生
事件のことを聞いたときは被害者の名前が発表される前から『もしかしたら』ととても心配していました。大学にいても紗菜を思い出して泣けてしまい、今でも信じられないし、受け入れられません。『危害を加えられるかもしれない』と話していたので、もっとなにかできたかもしれないと思うと後悔する気持ちも大きいです。夏休みに一緒に、バーベキューをしたり、花火を見に行ったりしようと計画していました。もっともっと仲良くなりたかったです。

▼ネット上の中傷が悔しい
また、事件のあとインターネット上で被害者を中傷する書き込みが多いことが悔しいとして、多くの友だちに愛されていた子 です。家族や友人の気持ちを考えて、そっとしておいてほしいです」と話していました。

2人はマンションを訪れ、現場近くに花を手向けました。友人や知人が持ってきた花束が置かれていたということです。「突然の事でお別れが言えなかったので、少しでも気持ちの整理をつけたくてきました。たくさんの人に好かれていたことを改めて感じました」と話していました。

脅迫DM来て困っていた

別の同級生は「元交際相手から一方的にDMが送られてきていて、それで困っていると言っていました。『おれと別れたらおまえどうなっても知らないからな』というような、脅迫的な内容だったそうです。 けんかのたびに手を出されると言っていて、馬乗りになって顔を殴られたり、たたかれたりしたということを聞きました」と話していました。
また、「きのうバイト先に、元交際相手が来たと、別の友人から聞きました。その後、お父さんが駆けつけて、和解したという形になったそうです」と話していました。 

過去警察に相談も

鶴見警察署

警察によりますと、2人には交際歴があり、おととしから今月にかけて4回、「交際相手とけんかをしている」 などという通報が大学生本人や第三者から寄せられていたということです。
最初の通報は、おととしの10月で、その後、去年6月と12月、そしてことし6月でした。

▼①回目/2021年10月
はじめて通報があったのは、おととし10月。
高校生だった被害者が友人と遊んでいたところ、交際していた容疑者があらわれて、連れ戻そうと腕を引っ張ったということです。

▼②回目/2022年6月

2回目の通報は去年6月。大学生から「けんかで部屋を追い出されたので荷物を取り返したい」という内容でした。

▼③回目/2022年12月
3回目の通報はそれからおよそ半年後の去年12月。
容疑者の自宅の近くに住む人から、「男女の言い争う声が聞こえる」 という内容でした。
大学生は駆けつけた警察に対し、「『別れるなら殺す』と言われた。別れ話をしていたら首を絞められた」と話していたということです。
それからおよそ1か月後、警察が電話で連絡したところ、大学生は「あのあと、仲直りをした。トラブルがないように関係を続けていきたい」と話したということです。
この間、いずれも警察は口頭で注意し、2人の親に保護者として監督する「監護」の依頼をするなどの対応をとっていました。

▼④回目/6月22日

最後となった4回目の通報は、事件の1週間前にあたる6月22日の午後8時ごろ。
大学生の自宅マンションに容疑者の車で送ってもらっているときにけんかとなり、車内で容疑者からたたかれたという内容でした。
警察が、互いの行動を聞き取って2人に対し、口頭で注意した上で、大学生の父親に監護の依頼をし、容疑者の母親への電話はつながらなかったということです。
このとき警察は容疑者が知らない場所に避難したらどうかと、大学生やその家族に提案しましたが、その意思はなかったということで、継続して状況を確認することにしました。

▼鍵みつからず
一方で、このとき容疑者の車のなかに、大学生の自宅マンションの鍵や、授業で使う教科書などが入ったリュックを置き忘れていたことがわかり、翌23日、大学生の母親が「容疑者の自宅にある娘の荷物を返してもらいたい」と警察に連絡しました。
警察が容疑者に連絡し、警察署でリュックの中身を確認したところ、鍵や教科書は入っていませんでした。
警察官と大学生の両親が容疑者の自宅を訪れ、容疑者立ち会いのもと部屋の中を確認したところ、教科書は見つかったものの、鍵は見つかりませんでした。
このため警察は大学生の家族に、マンションの部屋の鍵を替えるなどの指導をしたということです。 

容疑者のアパートでは女性の叫び声が

容疑者と同じアパートに住む20代の女性は、「去年12月ごろ、女性の声で『痛い、痛い、もうやめて。もう、帰る』というような叫び声と、ガシャーンと何かが割れるような音がしました。そのあと冷静な感じでなだめるような男性の声も聞こえて、『これはやばい』と思って警察に通報しました。
去年6月ごろから何度か同じような声が聞こえていました。もし声が聞こえた2人が今回の事件に
関係しているなら、とても怖いです」と話していました。

遺族のコメント

大学生の遺族は30日、弁護士を通じてコメントを発表しました。 

犯人はなぜ娘の命を奪ったのか
こんなひどい方法を選んだのは何故なのか
仕方のないことかもしれないけれど4回警察に相談しても有益なアドバイスをもらえなかったこと
助けてはもらえなかったこと
誤った情報がまことしやかに報道されていること
悪意のある情報操作
私たちの住まいはもちろんのこと さなの祖父宅にまで押しかける報道陣のモラルのなさ
この全てのことに疑問悲しみ憤りがあります
でも1番許せないのは私たち親がまぬけだったこと
さなを守れなかった
理解し難い彼の娘への執着 度を越す愛情表現 監視し制限することにさえ 
そうしてしまう気持ちに寄り添う努力をしながら何度も話し合ったことは無駄だった
犯人にわかってもらおうなんて無理なことだったのにそれをわかっていなかった
悠長なことを伝えてる場合ではなかった
家に入ってきたのがわかった時に躊躇なくすぐに通報すべきだった
彼の人生のことを何故考えたのだろう 
逮捕されたら可哀想だなんて何故思ってしまったのだろう
甘かった 伝わらない 身勝手な解釈しかできない相手だったのに
激痛と恐怖
さながこの先得られたであろう幸せを一瞬にして奪われた 無念でしかない
これが夢だったら
時間が戻せたら
引越ししていたら
ボディガードをつけていたら
危険な状況なことをもっとしっかりと理解していたら
いっときも目を離してはいけなかった
私たちの認識の甘さ
すぐに通報していたらこんなことにはなっていなかったのだろうか
後悔ばかりが押し寄せてきます
あの子がくすっと照れた笑顔で「ママ」って呼ぶことはもう2度とない
気持ちの整理がつかず悲しみに暮れています
好奇心を満たすための憶測や誤った情報で娘をこれ以上傷つけないでください
どうかそっとしておいてください
お願いします

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