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真鶴町長リコールの住民投票9月24日に 選挙人名簿不正利用問題

  • 2023年8月4日

神奈川県真鶴町の松本町長が、選挙人名簿を不正にコピーして持ち出し、選挙に利用していた問題。
町長のリコールに必要な署名を集めていた住民グループは、手続きを進めるのに必要な署名が集まったとして、選挙管理委員会に提出しました。
※8月4日追記あり※
住民投票は9月24日に実施されることが決まりました。

選挙人名簿不正利用の問題とは

松本一彦町長

真鶴町の松本一彦町長は、町の職員だった2020年2月に、選挙人名簿を不正にコピーして持ち出し、自身の選挙に利用したなどとして2021年11月に辞職しました。

選挙人名簿とは
有権者の氏名や住所などの個人情報が載った名簿。選挙管理委員会が有権者の情報を管理するために使うほか、公職選挙法で選挙運動への活用のため、候補者やその関係者の閲覧も認められている。コピーは認められていない。

しかし、翌月に行われた町長選挙に「『もう1回頑張ってくれ』という町民の声に応える」として立候補。再び当選しました。

町政は混乱

真鶴町役場

真鶴町では、問題が明らかになってからことし5月末までに、職員の5分の1にあたる22人が辞職しました。

▼水道事業の会計3回連続で誤り
水道事業のノウハウがある職員も不足しているということです。
2022年9月の議会から、ことし3月の議会まで3回連続で、町が提出した水道事業の会計に数字の誤りが見つかりました。
3回続いて町議会で臨時会が開かれる異例の事態となりました。

▼斎場の契約でも不備
町は斎場の運営について、町は1600万円あまりで民間業者と随意契約を結ぼうとしました。
しかし地方自治法の施行令では、こうした業務委託を随意契約にする場合は、原則50万円以内と定められていています。
ことし3月の議会で指摘を受け、競争入札に切り替えました。
こうした事態に、神奈川県は町に職員2人を派遣して対応にあたっています。

リコール求め署名集まる

町の選管に署名を提出する住民グループ

地元の住民グループはことし5月から、町長のリコール=解職請求に向けた署名活動を行いました。
リコールの手続きを進めるには、有権者の3分の1にあたる2073人以上の署名が必要ですが、住民グループによりますと、2426人分が集まったということです。
6月15日、集まった署名を町の選挙管理委員会に提出しました。

記者会見する住民グループ

青木巌 代表
2400という数字は私たちの想像以上の数字だった。集まった署名は町民からのメッセージだ。町長はこの重みを受け止めてほしい。

住民の受け止めは

住民からはさまざまな声が聞かれました。

70代男性

町役場は機能不全に陥っていて、今の町長が頑張ってもいい方向には転じていかない。ここで変わらなければ真鶴は古いままになる。町長は早く身を引いてほしい。

70代女性

前回の選挙では、悪いことをやった今の町長を応援できなかった。ただ、
ほかに町長の候補もいないし、まとめられる人もいない。次の選挙までは、
今のままでなんとかまとまっていくしかないと思う。リコールなんて小さな町でみっともない。

住民投票は9月24日に

集まった署名

提出した署名について、町の選挙管理委員会は、リコールに必要な有権者の3分の1にあたる、2073人を上回る2350人分を有効だとして、住民投票を9月4日告示、24日投票の日程で実施することを決めました。
住民投票は即日開票され、投票者の過半数が賛成すると町長は失職します。
リコールが成立すれば、3年間で3回目の町長選挙が実施されることになります。

取材を終えて

選挙人名簿不正問題が発覚してから1年半以上たちましたが、生じた混乱は今もなお尾を引いています。
リコールの動きについても町民の中には賛否さまざまな声がありました。
すでに町政は職員が大量に辞職するなどした結果、かつてとは異なる状況となっていて、今後の町長は難しいかじ取りを迫られることになります。
混乱を収めて町をまとめることはできるのか、今後も取材を続けていきます。

  • 北村基

    横浜放送局 小田原支局記者

    北村基

    2017年入局。宇都宮局を経て、2022年8月から横浜局小田原支局。南関東の空気に馴染むべく、目下、歴史を勉強中です。

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